アナウンサーで下着美容研究家、湯浅美和子です
実家へ帰省し、母に婦人科検診をすすめてきました。一緒に住んでいれば検査状況をもっと理解していたのですが、甘かった！前回の検査から相当長い月日が経っていました。他の検査が目的だったのですが、急遽、婦人科も追加！どうかなんでもありませんようにと、私も母も気持ちは一緒だったと思います。結果、異状なしで安心し、母も「検査してよかった」と言ってくれました。
乳がんの検査はマンモグラフィとエコー検査がありますが、もうひとつ、手軽な方法として触診があります。これは、自分でも行うことができますよね。日頃からバストや脇に触れていれば、しこりや違和感などの変化に敏感になります。そういう意味でもヌードバストと向かい合うことは重要なのです。
乳がんチェックのみならず、ヌードバストはさまざまなことを知らせてくれます。
バストの老化状態がわかるのは勿論、身に着けているブラジャーがバストに及ぼすストレスまで如実に見てとれるのです。
バストの内部組織は本当にデリケートです。合うブラジャーをつけていれば、しっかりと保護され、形もキープできます。でも、少しでも合わないブラジャーをつけ続けると、知らず知らずバストは変形し、取り返しのつかないことになってしまうのです。
ブラジャーをつけている時は気がつかなかったり、下着痛を感じても気にしないフリをしていたという人、実は、その間にバストはゆっくり変化しているのです。
ブラジャーをはずした状態で鏡の前に立ってみてください。
前から、そして、横から、ヌードバストをチェックしてみましょう。
正しいバストはお椀型なのですが、合わないブラジャーをつけ続けていると、下垂という老化現象以外の症状がバストに出てきます。
例えば、バストの真ん中あたりが、なんとなく跡がついたように２つに分かれている。これは、サイズの小さなブラジャーをつけている人に多い状態です。カップ上部分がバストを圧迫して、バスト内部の脂肪を分裂させてしまったのです。このままですと、脂肪に癖がついてしまいます。言ってみれば、糸巻きされたボンレスハムのような状態で、ブラジャーをはずしても、跡が記憶されてしまうのです。至急、カップサイズを見直しましょう。
同じように、バストのサイド（脇に近い部分）や、バスト下の円周（バージスライン）も、きついブラジャーをつけることで圧迫されてしまうことがあります。脂肪は素直で、その形通りに移動してしまうので、ブラジャーからあふれたバスト部分とくい込んだブラジャーを境に凹凸できてしまうというわけです。
脂肪分裂はしていないけれど、バージスラインは曖昧になってきている。この状態は、カップサイズが大きいブラジャー、もしくはワイヤーが合っていないものをつけている可能性があります。バストはバージスラインから変形していくので、ワイヤーはバストの変形を食い止めるためにも、とても重要なパーツです。カップサイズは勿論ですが、ワイヤーのフィット感も抜かりなく、ちょっとでも違和感を感じたら「合っていない」と肝に銘じることです。
そして、割と多いのが、肩に赤い食い込み跡がついている。もしくは、黒い食い込み跡になっている人。この状態はストラップをきつくし過ぎている、もしくは、小さなサイズのブラジャーをつけている可能性があります。ストラップはあくまでも添え木のような存在で、バストを強引に引き上げるためについているわけではありません。くい込むほど引っ張らず、身体とストラップの間に親指１本が入るくらいのゆとりが必要です。ストラップの締め付けは、内出血を引き起こし、赤や黒のくい込み跡として色素沈着してしまうのます。
販売されているブラジャーは正しく選び、着用すればバストのガードマンになってくれます。しかし、あやまった使用の場合は身体に害を与えるものになってしまうのです。素晴らしいブラ機能を生かすも殺すも、あなた次第というわけです。
合わないブラジャーだなんて知らなかったと、無意識でフィットブしないラジャーをつけている人もいるかもしれません。でも、その無意識は自分のバストをいじめ、果てには、健康にも悪影響を及ぼすのです。
このトラブルは、お店で販売員のアドバイスを仰ぐことでかなり避けられます。ブラジャーを買うたびに、ジャストフィットしているかどうか、恥ずかしがらずにプロに見てもらうことが、バストのためにも大事なのです。
さて、発売したばかりの雑誌GINGER6月号の下着特集ページに載せていただきました。ワコールやトリンプの広報の方と私が下着の扱いや捨て時について語っています。絶対に役立つ情報ですので、是非読んでくださいませ。
下着美容研究家 ランジェリーアドバイザー 湯浅 美和子
（一般社団法人 日本ボディファッション協会認定インティメイトアドバイザー）
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