あまり感情的になってはいけないので十日以上頭を冷やした。
やはり肝に据えかねる。
あの元都知事の記者会見。
果し合いに臨む侍の気分だの、座して死を待つつもりはない等威勢のいい言葉を並べておいてフタを開けてみれば豊洲移転は既成路線だった、議会みんなで決めたこと、水面下で決めたのは誰など個人名も出した(後に間違いだったと訂正)
本来であれば誰々が悪い誰それも悪い、だが私が一番悪い、法の裁きも甘んじて受けます…これが最高責任者の責任の取り方だろう。
一流大卒、若くして文壇デビュー、最高峰の賞も受賞。
国会議員に当選し大臣も務め総裁選にまで打って出た。
落選したもののその後都知事として活躍した。
才気と活力にあふれ、その思考は時に過激で世間を騒がせもしたが主義信条を持った作家、政治家、リーダーとして私も敬する部分があった。
それがあの責任逃れに終始した会見。
事の真相は今後泥仕合が必至で迷宮入りすると思う。
元知事は晩節を汚した。
もうひとり、大阪の国有地払下げ問題で私立小学校と財務省の間に立ち、口利きをしたのではとインタビューされた議員がいた。
ソファにふんぞり返って大威張りの暴君のような振る舞い。
代議士というのは国民に選ばれた代表にすぎない。
長年センセイなどと呼ばれ、大臣も務め齢七十半ばも過ぎればあれほど偉そうにしていても許されるのだろうか。
年寄りは威張ってもよいならばこれからの日本は威張った人間しかいなくなる。
威張る奴、ずるい奴、調子のいい奴。
世の三悪だが、往々にして威張る奴とずるい奴はリンクする。
真相究明に注目したい。
自分ももう年寄りだけれど目指すは好々爺(気のいいおじいさん)だ。