気がついたら
60才を過ぎていた
60才とというと
思い出す人がいます
職場の初めての上司
＊・゜゜・＊・。。・＊・゜゜・＊・。
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そこは、小さな証券会社
その人は、当時50代後半
そして、女性
当時、女性が管理職にいるって
すごくめずらしいこと
仕事に関しては、
自分にも周りにも厳しい人
でも、人に関しては優しい人
先輩方の中には
「苦手」って
おっしゃっていた人もいるけど
私は、好きだった
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入社して1年くらい経ったとき
私は大変なミスをした
株を買い付ける担当だったが
伝票を読み間違えて
まったく違う必要のない株を買ってしまった
当時の直属の上司は
すごい剣幕で怒った
それこそ、今の世の中なら
パワハラって言葉では
生ぬるいくらい・・・
涙もでなかった
それより、会社に与えてしまった
損害のことを考えると
自分の貯金で弁償できるのか
それが頭の中を
グルグル回っていた
そんなとき、
彼女が勢いよく階段を
降りてきた
「なにごとなの！？
2階まで怒鳴り声が聞こえてるじゃない！」
って
パワハラ上司は
「こいつが、間違って買ったんじゃ。
ボケっとしやがって！
俺は知らん！自分で何とかしろ！」
と私をにらみつけた
彼女は言った
「何をどれくらい買ったの？」
私が銘柄と件数を言うと
しばらく画面を眺めていた
（当時は、ブラウン管テレビで株価が表示されていた）
「うん。分かった。
じゃね、その銘柄と株券すべて
私が買ったことにするから
伝票あげてくれる？」
・・・・！！！
周りにいた人たちが凍り付いた
マジですか！？
「これで文句ないよね。
さあ！！それより仕事よ！」
そして、すぐに
2階へ戻っていった
私もあっけにとられて
しばらくは、何が起きたかわからなかった
パワハラ上司も怒った顔で
よそを向いていた
横から先輩が
「早く、伝票あげて」って
おっしゃってくださって
ハッと、、、時がもどってきた
後で謝りに行くと
なぜミスになったのか
話をじっくりと聞いて
その後、微笑みながら彼女は言った
「これからは気をつけなさいね」
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それから1週間後
彼女はご機嫌に指を鳴らしながら
階段を上がってきた
「みんな！今日のお昼ご飯は私のおごりよ！
ミカサ（レストラン）で好きなもの頼んでね」
「ごちそうさまで～す！」と
先輩たちがおっしゃった
「ふふふ。お礼はみつるに言って。
あの株券、売ってきた。
3万円もうかったわ！！
ありがとう、みつる・笑」
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あの頃の光景は
何年たっても忘れられない
あの時の彼女と
今の私
同じような年齢だけど
私に彼女のような決断ができるんだろうか
ありがとうございました
一生忘れません
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明日、転機になあれ！！
応援しています＾＾