オリンピックの金メダルは純金ではない? | 神楽坂のメダル屋さん

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日本のメダルラッシュが続いています!

リオオリンピックが14日目を迎えました。水泳、柔道、卓球、体操、シンクロ、レスリングでメダル!ここまで金メダル10個、銀メダル5個、銅メダル18個と大健闘を続けている日本チーム。

そういえば先日、サカモト彫刻へテレビ関係者から1本の電話がありました。

その内容は、「金メダルは純金ではないのですか?

サカモト彫刻では記念メダル・コインを製造しているのでその質問を受けたようです。

 

 

オリンピックの金メダルは純金ではない?

残念ながら金メダル、実は純金ではありません。

今回はその部分について触れたいとおもいます。

オリンピックの金メダルが純金ではないといえる一つ目の理由として重さがあります。

リオオリンピックの金メダルは直径85mm、重さが500gとのことです。(参考【メダルの素材】リオ五輪・金メダルの重さ・大きさ・価値は?

メダルの厚さの情報は入手できませんでしたが、おそらく8mmくらいだと思います。このサイズだとメダルの体積は底面積 x 高さで約45㎤となり、純金(K24)の比重は19.3のため、重さは869gとなり実際の金メダルと重さが合いません。(前回の記事「純金、K18、K24って?」)

二つ目の理由は純金の価格です。純金は本日の相場(田中貴金属)で4743円です。このサイズの金メダルの地金代は約412万円!金メダルを1000個は製造するとおもいますのでさすがに、、高すぎるとおもいます。ちなみに銀は現在約70円です。500gのメダルであれば地金代は35000円です。

最後にオチとなりますが、オリンピック憲章で「純度92.5%以上の銀製メダルの表面に6g以上の金メッキしたもの」と定められているんですね。

そのため実際には金メダルの材質(主成分)は銀です。銀は比重が10.5ですので上記の計算で実際の重さの500gに近づきます。

 

 

 

 

リオオリンピックのメダル製造(YouTube)

 

 

次に金メッキについて少し触れてみましょう。

6g以上の金メッキというのは通常よりも厚く、我々は「金の厚付け」と呼びます。通常の金メッキ(電解メッキ)ですと約0.1-1μmの厚さこれは0.0001-0.001mmです。そう、意外と薄いんです。

オリンピックの金メダルは、純金メダルではないですが銀に金を厚付けしたメダルなんですね。

オリンピック意外の国際大会はオリンピック憲章に従うわけではありませんので、また違う材質が利用されていたり、もしかしたら本当に純金メダルかもしれません ( ^ ^ )

しかし選手の方々の死闘の戦いに純金に見えるメダルでした。毎日の暑さにグッタリの日々、元気と勇気をありがとうございます!