
カサカサの 流れ色のバラ
淡き花。四十五話 カサカサの 流れ色のバラ
こころが小さく震えた
つぎはぎ色の人生に
誰かは またもっともっと重い悲しみの奥へと追い込む
助かる、暮らしが広がると思えて光りを追いかけた
でも現実は さまよい迷路のなか
何故か振り出し、スタートしたときの景色
・・・、何も始まらない、何も変わらない、
またつよがりの笑顔
誰にも見透かされないように バリヤーを張る
追い込まれる暮らし
だれにも心の奥は
探られたくはない・・・
ね、いつかは抜け出せるよね、
この曖昧な風の吹く
ウスーイ生活から・・・、
いつか、自分の力で這い出せることを・・・、
喫茶店「未来」のカレンダーは
窓ガラスの外の風に揺れる風景に
さりげなく2008年2月の文字を浮び上がらせていた。
引き立てのドリップコーヒーのかおりが
こころをやすらぎへと誘っていた。
マスターの横のプラズマテレビの
未来チャンネルでは、
春風にはまだまだ遠い冷たい風が
こわれかけの窓をたたくように揺れて
韓国ドラマを映しているテレビ
暮れていき、
夜空の三日月と星を冷たい夜空に
浮んでいるのを映していた。
「あのね~、
この時期、足がカサカサで
白くなるのよ~
やんなっちゃう・・・、」
と激細のウメコさんが言った。
「そう、この時期は仕方ないんじゃない?」
と「未来」のマスターは、いいました。
「そうなのよね~、
あっ、このカフェオーレ、おいしいヮね。温かい・・・、」
とウメコさんは言いました。
そこへローズインファンシーショップの店長が
「未来」のカウベルの扉を鳴らして入ってきた。
「鉄板スパゲティ、イタリアンを・・・、」
とイタスパを注文した。
マスターは軽くうなずいた・・・。
「そういえば、美久さんは元気なの、
離れの中2階でしろいバラを作りつづけているんだってね、」
とウメコさんは言いました。
「あ~、そうなんだ・・・、」
と店長はいいました。
「カワイイ人なんでしょ、
店長、どう思ってるの?カワイイ人にはヨワイって聞いてるわよ・・・、
あのことなんか、もう流しちゃって、
あ!、ごめんなさい、これ、だれにも言わないってナイショだったわね、
あ~温かいここのカフェオーレはおいしいわね・・・、」
とウメコさんは言いました。
「そ、そうカサカサの足は温かくなったら、もとに戻るじゃないかな?
もうしばらく時を流して 待っていたら、直るぞ」と
マスターが言いました。
「ぼくも足はカサカサです。
おまけにしもやけもできて・・・、」
と店長は言いました。
「アラ、それは大変ね、」
とウメコが言いました。
「そうだ、うちの店にカサカサの流れ色のバラのくつしたを
売っているんですよ。
今度いつもの付き合いのウメコさんだから、
プレゼントしますよ。」
と店長は言いました。
「アラ、それは悪いわね、
イイのよ、無理しなくても・・・、」
とウメコは言いました。
「いえ、付き合いですから、持ってきますよ、」
と店長は言いました。
「アラ、そう、そう言われば、
遠慮なく頂戴イタシマス・・・。」
とウメコは言いました。
「温かくなるまでそのカサカサの流れ色のバラのくつしたで
足をあたためてくださいね。
直るとは限らないですが、ほんの気持ちです。」
と店長は言いました。
「その気持ち、 その気持ちでウメコは
この冬を乗り越えられそう・・・、
アリガトウ・・・。」
とウメコは言いました。
マスターはやわらかくその様子を見て
微笑んだ。
店長のテーブルには
ホットな鉄板焼きスバゲティ
イタリアンが湯気を立てていました。
喫茶店「未来」のテレビは、今チャンネルに変わって
駄菓子屋からの
トーク番組の放送が映っていました。
離れの中二階では、
「美久、きのうのきょうで何も変わらないね、
なんとなく朝の光りが早くなった気がするけど、
あの大雨は、今はなく 湿りけもないね・・・。
この辺の常連さん、ウメコさんに店長が
カサカサの流れ色のバラのくつしたをプレゼントするらしいんだ、
足が冷たいのはつらいだろうって、」
って 妖精は実久の肩に乗ってささやいた。
「人を思いやる気持ち
大切だわ・・・、お友だちもできる、・・・」
と美久は言いました。
離れの中2階に
また一輪カサカサの流れ色のバラに
白いバラが染まりました。
テーマ曲
クレジット
【激やせのウメコさん、
いいキャラだね。
また一輪白いバラがこころで染まったのね・・・、
ミスターテレビ君・・・】と
華がメールを送ると
【初めて身につくなぁ~】と返ってきました。
(バラをバラまくつもりはないけれど
きょうもまた一輪しろいバラが染まりました。
最終回には何本のバラとなるのでしょうか?)
と華はつぶやいた。
{生活がウス~イと華、
酸素不足?
しっかりして~
}とこころの中の花。は言った。
ツ ツツツッ ・ズゥ~ク、ズゥ~ク ・・・