
ピンクローズのコサージュ
淡き花。三十八話何気ない日常、ほんの少し、ほんの少しの幸せ
淡き花。三十八話何気ない日常、ほんの少し、ほんの少しの幸せ
想いは
体裁もあるけれど
その下からあふれるような息吹
冷たい木枯らしの中で
枝は自然の摂理(せつり)の中で完璧に
その姿を整えて美しい
その幹その根の奥は見えないけれど
あふるる想いを秘めている 樹液の力すべてを創りだす
地の底から・・・の
熱い情熱・・・
(えっと、幸は何にも社会の役には立たない・・・、
お荷物・・・、
二歳11ヶ月までは はいはいしてたからなぁ~、
それで、2月の遅生まれ、3歳児教育の4月からは
1歳すぎで歩いた子と、ヨーイドン・・・、
見かけでは同じひとり歩きで同じように見える・・・、
でも 幸はまず階段でつまづく、
言葉でつまづく、他にもたくさんつまづく、
歩き始めてからの一年半という時を失った・・・。
もし、あの時の一年半が幸に戻ったとするなら、
幸の社会からの疎外は減ったのでは・・・、
華の世間の人への悲しいおあやまりもなかったのでは・・・、
取り戻せる、取り戻せない
取り戻せる・・・、取り戻せない・・・、
幸かぁ~、
1場でもいいから、木の役で演劇で役に立たないかなぁ~、
それならクリアかなぁ~・・・)
と華はつぶやいた・・・。
えっと小説は・・・、
ローズインファンシーショップの未来チャンネルでは
”明るい日差しで晴れなのですが
寒い寒い日を流れるように写り、
まだ寒い日がつづくでしょう。”
と天気予報をやっていました。
”かつては3Mといわれたデパートが赤字になったけれど
赤字も少し緩和の伸びになりました。”
と報道していました。
「はい、いらっしゃいませ、
何か、お入用ですか?」
と店員はいった。
「ええ、娘が今度 演劇会でバスガイドをやるんですが、
セリフがうまく言えるかどうか心配なんです・・・、」
とおかあさんはいいました。
「え?、そうなんですか?
てのひらにのを描いて飲み込むといいですといいますよね。」
「そうなんですか?
大丈夫かしら・・・、大勢の前で まちがえたら恥ずかしいですよね。」
とおかあさんはいいました。
「ん、何にもできませんが このピンクローズの花のコサージュに
思いをこめてお祈りしてみてはいかがですか?」
と店員は言いました。
「そうですとも、お祈りされて
けん命に最善を尽くすことが大事です。
成功すればそれも素敵、
でもチャレンジする娘さんの心意気があれば、
まちがえたとしても見ていただいている人たちに
きっと伝わりますよ。
真っ赤なバラのように
完璧な美しさはなくても
この淡いピンクローズのように
情熱をうちに秘めていればその瞬間、
娘さんは輝けると思います。」
と店長は言いました。
「そ、そうですか?
じゃあ、そうしてみます。
そのピンクローズのコサージュを分けていただけますか?」
とおかあさんは言いました。
「そう、そう、その調子、
娘さんへの願いを込めてみてあげてください・・・。」
と店長は言いました。
ピンクローズのコサージュには
透明なしずくがギフトに飾られて
この親子の希望がそこにキラりと光っていました。
「ありがとうございました。
またお越しくださいませ。」
おかあさんの背中は
しっかりした希望の中期待に満ち満ちて
ローズインファンシーショップの窓から
背中がだんだん小さくなっていきました。
「どうか、願わくば成功しますように・・・。」
と店員はいいました。
「きっとおれは、かなうと思うよ・・・。」
ともうひとりの店員はいいました。
「んそうだな・・・。」
と店長はいいました。
哀しい人だけが銀のしずくの女の子の絵に
吸い込まれるように通り抜けることができる。
幸せいっぱいの人にはこの絵をとおり抜けて
奥の部屋にいく必要はない。
その奥の離れの中2階では
美久が寒い寒い日々の中白いバラを
作りつづけていた。
ただただ、優しい未来を夢見て
安心して生活できる未来を夢見て
ただただサクサクと作りつづけていた。
「美久、
きょうも店に娘の晴れ舞台を思って
プレゼントを買いにきたお母さんがいたらしいよ、
淡いピンクローズに娘の成長を夢見て
願いをこめて祈ってみます。って・・・」
と妖精はいった。
「そう、そうなの・・・。」
と美久はいいました。
しろいバラの部屋は
青いバラと黄色いバラとピンクのバラに染まりました。
「暖かいこころが通う家族が一家族でも
増えますように・・・、
ただただ願いをこめて毎日しろいバラを織り込みます。
世界が幸せならひとつの家族も目標も持てるのでしょう。
神さま、どうか作りつづける想いが届きますように・・・。
いくら、自然の驚異で天変地異で人のこころが乱れても混沌としても、
汚い言葉で嘆いても こころの奥底の生きていきたい気持ちのふるさとは、
この日本の奥底で決して誰のこころにも消えることは、
ないでしょう。
美久は美しい四季のおとづれるこの国の本当の優しさは隠れて
見えないこころの奥底に素直にあると思います。
自分を想う、人を想う 美しさは久しく こころの根に忘れ去られてはいない・・・。
美久は ここにいます。」
とつぶやいた。
「そうだね、美久、
恨みたいふるさとでも
みえない奥底は きれいな生きたいこころに満ちてる・・・
この地で生きた時間を愛してるさ・・・、
美久、ここの部屋がたくさんのバラの色に染まるといいね。」
と妖精はいった。
「え~・・・、」
と美久は答えた。
テーマ曲
クレジット
【こんな感じ・・・?】
と華はポンコツテレビの電源の点滅に秘密のケータイで
メールを送った。
【つまずいたっていい・・・。】
とメールが返ってきました。
(この歩みがひとりひとりに届いて
優しい未来が来ますように・・・。
未久 白いバラを作りつづけて・・・、
一輪一輪がみんなの笑顔色に染まりますように
がんばれ、美久・・・、)
と華はつぶやきました。
{ねぇ、華、華はノストラダムスの予言は
日本に日本沈没を呼んで
不況の世界 国政の争いを呼んだと思う?}
とこころの中の花。は華に問いかけた。
(そうだと思う。
世紀末あたりには、気づかないほど一生懸命な生活だったから、
華も町金に世話になったり、幸が重症で後遺症が残ったり、
はしかでも院内感染で病棟を追われたり・・・、
哀しい出来事が襲った・・・。
阪神淡路大震災・・・
たくさんの鳥インフルエンザ豚インフエンザ
狂牛病、アレルギーとか
なんといっても肉が食べれない状況に追い込まれたもの、
今は 食べてもいいという話、
大臣が肉を食べてみせる報道もあったくらい、
騒音問題とか、毒カレーは一番悲惨で・・・、
食の安全が心配なことほど 不幸なこと・・・ないし・・・・。
離婚が増え 少子化になり、
でも そんな不具合でも
こころの奥底の誰かの願いは
きっと燐とつながってきていると思う。
表面は苦しさに揺れ続けてにごって見えないのだけれど、
年金ができたから、絆はうすく見えにくいとしても
親は子を思い 子は親を思い・・・あると思う。
そう、思う。きっとこれからも 奥底には、暖かくつつまれていくこころはあると思う。)
と華はつぶやいた。
(花。地上波が地デジに電波をバトンする瞬間って
どんな瞬間なんだろう・・・ね。)と華はつぶやいた。
{どうかな、宇宙船が月面着陸するくらいのショキングな出来事?
それとも静かなときの波に小舟がそっと波紋を揺らす出来事?}
とこころの中の花。はいいました。
しずかにつづく・・・、