
『銀色のしずく。』
淡き花。 十九話 『銀色のしずく』
師走の強い風が 吹きつけていた。華の古家の開きのドアから、華は外をうかがっていた。
冷たい風が強く吹き荒れていた。
(・・・さむそう~・・・、)
と肩をすぼめた華は、すき間をのぞくようにしていた開きの戸を
そっと 閉めた・・・。
さて、続きは、・・・と
華はパソコンに 小説を書き込み始めた。
そのドラマは、始まって 古家の華のアナログのポンコツテレビの
四角いシーンに映っていました。
妖精のような可愛い女優の演じる『美久』は
ずっと、大きな煙るような霧の池のほとりで
冷たいおおつぶの雨に打たれて 縮こまって、肩を震わせていたのでした。
あまりのたくさんのおおつぶの雨の嵐の中、
冷たくて 冷たくて 意識が朦朧(もうろう)としていていると
枯れ木の先に 明かりが灯(とも)ったのでしした。
その光りの先に小さな妖精が、
「美久~・・・。こっちだよ・・・、こっち・・・、
ボクについておいで・・・、
今は冷たいだろ、泣かないで・・・、
みんなは クリスマスのプレゼントを車で買いに
おもちゃ屋さんにワンサカ出かけてるのに、
美久はどうしてこんなところで冷たい雨に打たれて泣いて震えているんだい?」
とささやいたのだった。
「ん、妖精さんなの?
美久の前に 妖精さんがいる。
それに もう暮れ葉も落ちてなにもない枝に
紅い明かりが灯った。
・・・どうして?なの・・・。」
と震えながら 言った。
「ん 月食のときの月は 紅くなるんだ・・・。
その光りが 枯れ枝に偶然、灯(とも)ったようなんだ・・・。
ほら、最初は うすい三日月で
一本一本の枯れてる桜並木に順番に月の紅い明かりが
だんだん膨らんで灯(とも)っていって
最後に一番明るいのは満月が 枯れ木と闇を照らしているみたいなんだ・・・。」
と妖精は言った。
「雨でも 月食が見えるの?」
と美久は言った。
「あ~、偶然に、
神さまが、
泣いてる君の闇を きっとそっと照らしたかったんじゃないのかなぁ~」
と妖精は言った。
「泣いてる わ・た・し・のため・・・?」
と美久は声を震わせていった。
「さあ~、行こう・・・。
一番大きなあの紅い満月の先に
見えるだろ?
バラのアクセサリーがいっぱいある
『ローズインファンシーショップ』が、
あそこのみんなが 窓から君を見つけて
『寒かろう、冷たかろう、』と言って
暖炉に火をたいて待っているんだ・・・、
『悲しい顔で どうしたんだい?』って
心配してるのさ・・・。
『温かいスープも作っているんだよ・・・。』
さ、急ごう。
満月の紅い色から元に戻ると
扉は閉まる・・・」
『ローズインファンシーショップ』の扉は、
紅い満月の光りで照らされて開いているのが
震えて凍えている美久の雨に濡れた瞳にも
幻のように 映った。
「だれか・・・、 助けてくれるの?
こんな美久でもいいの?・・・、」
と美久は ずぶぬれになった体をひきずりながら、
妖精の光りとさくら並木に灯(とも)った順番に
大きく膨らむ月の光り目で追いながら、
やっとの思い出で重い足をひきずって ズブズブと一歩ずつ、一歩ずつ歩いた。
(そう・・・、おおつぶの雨・・・、
あの時のきせつは たくさん雨が降って
泣いた人がたくさんいたわ・・・。
月食の紅い光りは 少しずつ 膨らんで
なんて きれい・・・、)
と華はつぶやきながら、秘密のケータイにメールを
送っていた。
ポンコツテレビの電源は激しく点滅(てんめつ)して
秘密のケータイからは
『今 ここ・・・、
真実は美しい・・・』
と返ってきました。
妖精の光りと
紅い月食の満月の光りを便りに
美久は、
水たまりの中でゆらめく
『ローズインファンシーショップ』の開いたドアの中へ
ずぶぬれの足をひきずりながら、入って
呆然と立ちすくんでいた。
ずぶぬれの美久の朦朧(もうろう)とした瞳の先に
可愛らしい女の子の絵が飾ってあるがようやく
おぼろげに見えたのでした。

「あ、絵が飾ってある・・・。」
『ローズインファンシーショップ』の中は、
ろうそくで灯(とも)された明かりの中で、
バラのアクセサリーにつつまれて
女の子の絵が 飾ってありました。
「誰が描いたんだろう、
やさしそうな女の子・・・。」
と美久は言った。
美久の濡れた冷たい体のしずくが
涙を落とすように
絵にそっと偶然、流れ落ちました。
すると 絵から 詩があぶり出しのように浮き上がってきました。
『銀色のしずく。』
ちいさな女の子の てのひらの上
彼女は 8才
あさの雨の涙 落ちた後
ひきずった こころの傷跡
重い 足どりの 歩み
まわりの 乾いた言いようのない視線
乾いた言葉と 奥深い心に決めた
負けない 笑顔
つながりさえ 恐れた朝
そんな ある朝
天使のような一番のこぼれるような笑顔
フェンスに 息づいたのしずく
人差し指に のせ きらっと ひかる
ちいさな女の子の 手のひらに移り
暗く沈む視線の 目の前で 銀色の力のしずく
いっしょに 歩こう
泣かないで
なんにも思ってないよ
いっしょに 話そう
なんにもさけてないよ
気にしないで
ちいさな女の子の てのひらの上
いいようのない力の 銀色のしずく
彼女は 8さい
こころから やすらぎ
こころから わらい
こころから いっしょに あるき
こころから まわりに こえをかけれた
ちいさなてのひらの上の 力の銀色のしずく
救われて 生きていて よかった
そして てのひら には 言葉であらわせない
しずく。
彼女は 8才
あさの雨の涙 落ちた後
ひきずった こころの傷跡
重い 足どりの 歩み
まわりの 乾いた言いようのない視線
乾いた言葉と 奥深い心に決めた
負けない 笑顔
つながりさえ 恐れた朝
そんな ある朝
天使のような一番のこぼれるような笑顔
フェンスに 息づいたのしずく
人差し指に のせ きらっと ひかる
ちいさな女の子の 手のひらに移り
暗く沈む視線の 目の前で 銀色の力のしずく
いっしょに 歩こう
泣かないで
なんにも思ってないよ
いっしょに 話そう
なんにもさけてないよ
気にしないで
ちいさな女の子の てのひらの上
いいようのない力の 銀色のしずく
彼女は 8さい
こころから やすらぎ
こころから わらい
こころから いっしょに あるき
こころから まわりに こえをかけれた
ちいさなてのひらの上の 力の銀色のしずく
救われて 生きていて よかった
そして てのひら には 言葉であらわせない
しずく。
「あっ、」
と美久は 声を押し殺すように言葉をこぼした。
「美久・・・、泣かないで、
ほら ボクの手のひらにも しずくが銀色で
光りに当てるとゆらゆらときらめいているだろ?
君の未来が見えるようさ・・・・、」
と妖精は言いました。
「妖精さん・・・。」
と美久は言いました。
「さ、この子の絵にそっと触れてみて、
いい?そっとね。」
と妖精は 言いました。
「ええ、・・・」
と美久は やや乾いた手のひらをそっとその絵に触れたのでした。
(ん、天使のような一番のこぼれるような笑顔
フェンスに 息ずいた雨のしずく
人差し指に のせ きらっと ひかる
ちいさな女の子の 手のひらに移り
暗く沈む視線の 目の前で 銀色の力のしずく
いっしょに 歩こう
泣かないで
なんにも思ってないよ
いっしょに 話そう
なんにもさけてないよ
気にしないで・・・、
フェンスに 息ずいた雨のしずく
人差し指に のせ きらっと ひかる
ちいさな女の子の 手のひらに移り
暗く沈む視線の 目の前で 銀色の力のしずく
いっしょに 歩こう
泣かないで
なんにも思ってないよ
いっしょに 話そう
なんにもさけてないよ
気にしないで・・・、
生きていこう・・・だね。さすが先輩、)
と華は秘密のケータイにメールをしました。
華の古家のポンコツのアナログテレビは
ウンウン とうなずくように点滅をしていました。
こんな風に秘密の華の視聴相互参加番組は
華のポンコツテレビに映っていました。
(ヨイショ、 きょうはここまで、
このあとは、ご期待どおり、絵の中に入っていく美久・・・)
と書き込みをとめた華だった。
(この年は大雨の災害で 街が水浸しになっていて
『美しい日本』を挙げて国づくりをした首相が悲しい思いでその役職を
降りた年・・・、
華は、あくせくと借金をようやく返済した空虚なときに
『美しい日本』はあまりにもまぶしくて 遠いものだった。
そんな 痛い借金のかさぶたの奥、
日本人の心の中に 日本の四季の色どりを美しいと思う共通のこころ、
すねて 泣いて、苦しんで、
から笑いして、
グローバル化アジア化していく中で
今は、
表面ではいろいろ腐って無関心でヘタレを 口走るのだけれど
こころの奥底で本当は日本という国 生まれて育った国で少しでも幸せに
生きていくことを 切に命をたぎらせているのではないかなと思います。
華は、それが 本当の『美しい日本』だと思うのです。
「美久」はそんな想いの中で生まれた・・・役名です。
あ、もちろん華の作るフィクションの中での
華のゴースト役の作家がつけたと言う設定ですが・・・、
華メモは、のおおつぶの雨、時代のすれちがいのおおつぶの雨でもあります。
さて、もう、深夜、
みんなが・・・ チームワークを築いていけない環境には
言葉が解りにくく複雑になると誤解も生まれることがあるように思います。
あまり、自分も大きな声では言えませんが、
ある意味で共通語は素晴らしいと思います。
また言葉がつながらなくてもこころが通じる方言の何かもあるのでしょう。
そんなナイスな言葉がつながって
温かい優しい美しい日本をこころの隅でそっと思っています。
秘密の華の視聴者相互番組のドラマの「美久」をよろしくお願いします。)
と華はつぶやいた。
{華、どうでもいいけど~、
ねるの?ねないの~?このままいくとまだ暗いけど 夜明けだよ・・}
とこころの中の花。健康をつぶやいた。
(ん?♪郷?ひろみ?花。・・・。)
と華は#$%&・・・。
つづく・・・、
(再校正しました。12月24日あさ)