
淡き花。十四話 静かな時・・・。
華は
あのときにFM放送で
SFドラマのセリフが聞こえてきたときのことを
思い出していた。
「俺たちは 超能力者を求めているんだ・・・
君は隠れた超能力者だ、
協力してほしい・・・」とそんなセリフだった。
それから
華はケータイの待ちうけ画面のキャラクターの吹きだしに
「ゴーストだよ。
解る?ゴーストなんだ。」
と可愛らしいキャラクターが字を浮かべていた。
華は思わず なんかゴースト?と書かれた吹きだしが
つい憎らしくてパタンとケータイをたたんでいた。
華はそのころも小説をあるサイトで書き込みをしていたから、
不安を覚えた。
華は少しカンが強いところがあってときどき
先に起きることが解ることもあった。
でも 自分を超能力者と思ったことはないし、
ただ 偶然に偶然な時に提供している電波は
そんなことを 華の耳に 華の目に入ってきたのだった。
ある投稿の企画に ある人にすすめられて
ちょっとした私小説を送ってから
こんなことが始まりはじめたのだった。
いたずらな誰かに
まるで気に入られたように・・・。
蛍光灯は暗闇の窓の外に
もうひとつの部屋を浮き上がらせる。
暗闇の中に浮んだ部屋の人は今何を思って生きているんだろう。
華はよるが窓にもうひとつの蛍光灯を浮ばせてる度に
そう、 ほおづえをつきながら
ずっと 思っていた。
その投稿の二作目を模索しているときに
ある人が賞金をもらう秀作になっていたのを
華は見た。
その時はどんな人か華は全然解らなかったのですが
あとで世間に有名な作家ということが解ったのだった。
そんなある日のこと、
テレビから
『光りと影
影があるから 光りを放つ・・』
という言葉が偶然聞こえてきたときに
その作者の名まえを見たら
その有名な作家だった。
「あ、あの人だ・・・。あの秀作をもらっていた人の作品だ。
偶然は偶然続きなんだ・・・。」
と華は思った。
{華?何が縁かわからないけれど
テレビ番組をひとつ持つ人と
同じ言葉が出てきて 感動だね。
でも 光りの世界は私たちには謎だよね~。
しかし 華は想像力がありすぎて思い込みも?
はげしい・・・、だよね。華の家のテレビは古くて動作が悪いだけ
ミスターテレビ君なるものはいないのに・・・}
とこころの中の花。はつぶやいた。
こんばんのそらは
まるでバラの紅い花びらがそらに舞うように
散りばめられ
ほの香な紅い夕焼けに染まって
冷たい夕暮れは闇となり
『光りと影
影があるから 光りを放つ・・・』ように
冷たい闇に
まばゆいほどの星の光りを透明に光らせて
きらめかせていた。
「テレビマンってかっこいい???
たくさんのモニターを見ながら、
どんなしぐさで何を考えているんだろう。
華は中学生のとき、テレビに出ている先生に
スタジオを見せてもらったことがある。
AD っていう人が前説をしてた。
なんか とってもいきいきしてと思うんだ。
モニター室には色いろな機材があった。
そんなテレビマンが運命の人だったら、
逢ってみたいなぁ~」
とぶつぶつ言いながら
ふすまもバラの柄でソファもバラのカバーに染まっていて
なんとふかふかな掛け布団の柄もバラの柄だった。
華はバラいっぱいにつつまれながら
眠りについた。
眠りの中では
そんなことが起きなかった頃、
本を書くことより
音楽をやっていた華から
時が経ち
音楽をあきらめずにいた華、
でもこころの中の小さな花。は
就職をして
ごく普通の幸せな結婚生活を夢見る
過去の自分へとワープしていた。
その夢の中は 今と違い
淋しさをかかえてはいたけれど
静かな静かな頃のはな。の夢だった。
つづく
淡き花。は
ノンフィクションとフィクションとバラバラ合成小説でお送りしています。
くれぐれもフィクション部分をお間違いにならないように・・・。
筒井詩季子