あさ
もりは やや暗く明けて
虫の音が響く
だんだん
忘れた夏を思い出すように
暑さと明光度を増して
忘れ物の猛暑日を
連れてきた
都島の都では
宙たちは からし山を目指して
赤いバスに
乗っていた・・・。
”やっと
バスに乗れたね・・・。”
と宙は言いました。
”そうだね・・。
この赤いバスは 26番バスだね・・・。”
とペリカン君は言いました。
”あ~、
窓の外のおうち 見てごらんよ~
間口がせまくて
奥が~ 深いよ~”
と宙は言いました。
"ほんとだね、
うなぎの寝床っていうんだ、
でも、どうして こんな風に
経ってるんだろうね~・・・。”
とペリカン君は言いました。
”この造りは、
盆地での夏の暑さをしのぐ工夫が
あるということじゃ・・・。”
とヒカル銀二が言った。
”そうなんだ~”
と宙は言いました。
”しかし
山山々・・・。
まるで 花札の世界だね、
いのしかちょう!
おいちょかぶ!”
とペリカン君はいいました。
”ペリカン君。・・、”
と宙は何かと
バスにゆられて
言いました。
”姫君・・・、
恋しや・・・。
花札の中・・・。
いとしきみは~どこに”
とヒカル銀氏は言いました。
3人は
風光明媚な やまに
囲まれてゆったり
バスに揺られていました。
満天は紺空に
東にやや欠ける月を
美しく浮ばせて
長月 8日のよるも
虫の音と
静かに ふけていった。