もりは あさ
ひんやり
明けて
遠慮がちなお日さま
かげりながらでも
暑く 古家を
蒸していった
古家の庭は
雑草で覆われ
もりのすみびとは
草刈と戦っていた
”一日~
10分 暇をみつけて
やれば なんとかなるわ・・”
と言いながら やっていました。
”宙たちは、
どうしているかしら・・・、”
と古家のすみびとは
つぶやきました。
”では、皆さん、
一緒に歌いましょう。
童謡・唱歌で
作詞は江間章子さん
作曲は中田喜直さんの
夏の思い出です。
♪夏が来れば 思い出す~~
はるかな尾瀬 遠い空
霧の中に 浮びくる
優しい影 野の小道
水芭蕉の花が 咲いている
夢見て咲いている 水のほとり
石楠花(シャクナゲ)色に 黄昏(タソガレ)る
遥かな尾瀬~ 遠い空~”
とマ・ドンナ先生は
きれいなソプラノで歌いました。
”いい曲ね~、ペリカン君、
こころが 休まるって
生きてるって気がするね~”
と宙はいいました。
”ほんとだね、
ほんとにいい気分・・・、”
とペリカン君がいいました。
”♪夏が来れば~ かきごおり~
はるかなじゃない ふたつ海
からだについてる
おたんこぶナス~
やっとすこし~
静かになった~”
とくじらのジーラのおっさんは
がなっていた。
”これ、がなるな、”
とおたんこぶナスが言いました。
”まあ、まあ、
がなるには、きっとわけが
おありでしょう~”
とマ・ドンナは言った。
”さすがに
マ・ドンナ先生
ずばり お解りになられましたね。”
とハ・カセルくんは
めがねを下げながら
言いました。
”そうじゃ、
マ・ドンナ先生
ハ・カセル君、
くじらのジーラ、
口をあけて見せてくれ・・・、”
とガバ・ドンチョ先生は
言いました。
”ん、そうだな、
やっぱり、
歯槽膿漏になって
食べたものが 歯につまっておる、
隙間ブラシでとってみよう~。”
とガバ・ドンチョ先生はいいました。
”よし、取れたぞ、
気分はどうだ~”
とガバ・ドンチョ先生は言いました。
”頭のゴキゴキがすこし
とれた・・・!
ん、生きてる気がする・・・、”
とくじらジーラのおっさんは
言いました。
”なんだか、おいらも
すっきりしてきたんこナス・・。”
とおたんこナスが きたんこナスに
変わってきました。
”歌も歌ってみると
体にいいんだね・・、
ペリカン君・・・、”
と宙は言いました。
”そうともさ、
真実が明らかになるのは
生きる力さ・・・、”
とペリカン君は言いました。
もりは
また くろのよるに変わり
テレビくんからは
元気な高校生の
白球を追いかける姿
ホームランの音が聞こえてくるのを
ニュースでやっていました。
古家では
気の早い
虫の音がソロで
よるのくろを
色どっていました。