フライ トウ ザ MOON歩み(225) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
台風一過

ゆらりとゆれた
地震も過去になりつつあり
うすいオレンジ色に
つつまれた
もりは
夏空・・・。

まだどこかは
大雨の予報も出ていた

”あれあれ、あそこに 
海の向こうから
くじらのおっさん、
ジーラが プカプカ
やってきましたよ・・・。”
といるかのイルが言いました。

”ズキ ズキ ズキズキ 
ズッキーニ、イテテテ
イテテ イテ、

ズキ ズキ ズキズキ 
ズッキーニ、イテテテ
イテテ イテ、”
と頭にばんそうこうを
貼りながら

背中になぜか
おたんこぶナスを
乗せて
波にゆられて
ゆらゆらゆったり
しおを吹きながら

くじらのおっさんジーラが
大海原の浅瀬まで
やってきて
浮んでいました。

いるかのイルは
宙たちに
くじらのおっさんジーラを
紹介しました。

”くじらのおっさんのジーラだよ、
宙、

むかしの古傷が頭に残ってるらしくて
いつもズキズキ
ズキズキ
してるらしいをんだ・・、
それで 
頭にばんそうこうを貼って
なんだか
いつもおこりっぽくて・・・、

背中のおたんこぶナスと
いつもいっつも
けんかしてばかりだから
ご機嫌をよ~く見て
話したほうがいいよ・・。”
といるかのイルは言いました。

”あのう~
私は 大 中 小の
中じゃなく
宇宙の宙と言います。
はじめまして・・・、

くじらの ジーラさん、”
と宙は言いました。

”はじめまして
ぼくは宙の助っ人
自称二枚目ペリカンです。”
とペリカン君はいいました。

”んと~、ほ~、トォ~ッ、
イテテ イテ
わしは くじらのジーラじゃ、
よろしくな・・、”
とジーラが言うと

”ジラジラ~め
シラジラしい
フン、オタンコなす!・・・、
ちゃんとあいさつも出来んのか?
このジーラめ・・・、”
といきなりおたんこぶナスが
背中から
わめいた。

”なにお~、
このおたんこぶナスめ、
あげナスにして
食べてやろうか・・・!”
とジーラは
怒鳴った。

”ふん、食べれるものなら
食べてみぃ!”
とおたんこぶナスと
いきなり怒鳴りあって
けんかが始まった。

”ん、あれあれ
もう~ったら
けんかをやめてよ
ふたりを・・・、
これじゃ~
古傷がいたんで
死んじゃうよ、

ジーラのおっさんだって 
ある人に
頼まれた大事な使者のはず・・・、
おっさん、おっさん 
命は大切に”
といるかのイルはいいました。

”おぅおぅ~、
そうだった・・・。
わしは 
使いに来たんだったな・・・、”
と我に返ったように
ジーラは言いました。

”宙たちを
ふたつ海に連れて行ってよ・・・。

でもさ~、
おたんこぶナスとけんかしないでよ・・・、

からだに悪いからね~”
といるかのイルが言いました。

”すまん すまん
でも~な、こいつが~~な、
頭が痛くて 古傷が痛むのに
うるさいだ~”
とジーラが言いました。

”なにお~・・・!”
とおたんこぶナスが
また怒り出しました。

”まあまあ、
もう~ ふたりとも~
やめて~!”
と宙は言いました。


”フン!”

”フン!”


”どうなってるんだろうね、
いったい何が原因なんだろう・・・? ね。”
と宙は言いました。

”何なんだろうね・・・?”
とペリカン君は言いました。


とは、
まったく別に
のうてんきな天然な自然は
くろのよるになり
あいかわらずの
もあ~と
生暖かい空気のお盆の前の日は
紺空にえ
しろのくものしじまををうかばせて
また 時は静かに
そして透明に過ぎていくのでした。