あさ しろく明けた葉月8月のあさ
晴れてみようか
雨を降らせてみようか
なやんでくもってみようか
慎重に慎重に
幕が開いた葉月8月
せみの声とともに
もりのゲームセンターの
パノラマは映していました。
”宙ちゃん、無事着陸だよ。”
とちいさな男の子は言いました。
”着いたね
回転扉まで戻ってきたようね。
長い旅だったね、
少し羽ばたけるようになった。
でも 月様までは
どうすればいいのか 解らない・・・、
宙はペリカン君のところまで
帰ることにする。
すこしまた羽ばたけるように
なったこと・・・・。
喜んでくれるかな?”
と宙は言った。
”ん、きっと喜んでくれるよ、
でももっと羽ばたく力が
いるようだね。
でも、ここから出るのには
お菓子の家を通らないと
戻れないね・・・、”
とちいさな男の子は言いました。
”そうだね
このパンくずは小鳥に食べられても
まだ細かいくずが夜になるとひかるんだ・・、
21世紀のパンくずだからね。
くらくなったら
それで ゲームセンターのラビリンスを
戻ろう、
でも 宙、おなかすいたな~。”
と宙は言いました。
”そうだね、
このゲームセンターに
回転寿司があったらいいのにね・・・。”
とちいさな男の子はいいました。
”そうだね、
くらくなってから
帰り道をいこう・・・。”
と宙は言いました。
暗いなか
光るパンくずをたどっていくと
たくさんの人が
明るい照明のなかで
にぎやかに集まってました。
回転寿司屋さんでした。
”宙、お寿司やさんだよ、”
とちいさな男の子は言いました。
”ん、お寿司やさんだ、
いこう、いこう”
と宙は言いました。
なんとゲームセンターの
ラビリンスの途中に
回転寿司やさんが
開店してしていたのでした。
”宙、お寿司おいしいかい?”
とちいさな男の子は言いました。
”ん、おいしい、おいしい
これで 宙はまた太っちゃうよ、
だいじょうぶかな・・・?
羽根もにょきにょき・・・、”
と宙は言いました。
”おばあさんには喜ばれるけど
食べられるのはいやだから
一生けん命こころから話を
してみる。
きっと解ってくれるよ・・・。
おおおとこにも
まほうをかけてもらってるしね、
宙のかわりにここのお寿司を折りにして
おみやげをもってたらふく食べて
寝てるあいだに
お菓子に家はぬけようね・・・。”
と宙は言いました。
”ぼくは お父さんのところへ帰るよ
なかよく暮らすんだ
おかあさんと仲がわるくて
ぼくは、
家出しちゃったんだけど
魔法使いに食べられるくらいなら
がんばって仲良くくらすんだ・・・、”
とちいさな男の子は言いました。
”あ、そうだったんだね”
と宙はお寿司を食べながら言いました。
やっぱり雨、
いや、夏なのに雨はまずいかな
とくもってみたり
離れたところで大雨になったりと
不安定なおそらは星も月もみえず
もりでは
くろのアスファルトを
門灯で光らせているのを
もりの
ゲームセンターのパノラマは
映していました。