七夕は しぐれ雨
しとしとと
あめを降らせて
しろいグレーの世界
そんな 様子を
コピーされたうすいもりの
ゲームセンターのパノラマは
映していました。
”うわ~、ここはどこなんだ~”
と宙は叫んでいました。
”宙ちゃん見て、見て、
あそこにも あそこにも
たくさんの七夕の短冊が
笹に 飾られているよ、”
と小さな男の子はいいました。
ブラックホールに吸い込まれながら
たくさんの空間の次元の
笹の葉とおねがいごとの短冊が
つぎつぎに見えてきました。
”あ、ペリカン君が
古家でお願いごとを書いて
短冊につけてるのが見えるよ、
え~と、
なんて書いてるのかな?
『宙が また 飛べるように
なって この家にかえってきますように』
だって・・・。
ん?
ペリカン君たら・・・。
<<<<MOONファイト、だね、”
と宙が言った。
”あそこ、あそこの短冊見て、
病気と戦ってやっと
字やお話ができるように
なった子達の
願いごとが 飾られてるよ、
かなうといいな・・・、”
と小さな男の子は言いました。
”ほんとだ~、
きらきらに 光ってるね・・・。”
と宙が 言った。
”そう~だね~”
と小さな男の子は言った。
コピーされたような
うすいもりのゲームセンタのパノラマは
相変わらず 律儀によるを迎えていた
紺空にくもとくもを浮かばせせて
織姫と彦星の逢瀬を
ふたりきりのものにして
暖かいそよぐ風が
あま~い時を 作っていました。