フライ トウ ザ MOON歩み(132) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
もりは
明るく晴れて
やや 強い光りを 放っていました。

もりの奥の地平は かすみが かかって
遠くを うつろに写していました。



”宙ちゃん お菓子は おいしいかい?”
とおばあさんは言いました。

”おいしいです。”
と宙はいいました。


”そうかい、そうかい、
たんまり 太っておくれ・・・、”
とおばあさんは言いました。



”おばあさん タマゴ投げは
どこで やってるの?”
と宙は聞きました。


”おっと、それだったね~、

この中は ぐちゃぐちゃ迷路に なっておる。

宙ちゃん ここの パンくずを 一袋あげるから

足跡をつけながら、

タマゴ投げのところへ行ってごらん・・・、”
とおばあさんがいいました。


”え~、ひとりで行くの~?”
と宙がいいました。


”ぼくも一緒に行きます。
タマゴ投げ、やってみたいし、”
とちいさな男の子は いいました。


”おばあは ここで 待っているから
無事 タマゴ投げをして
帰って来れるかな~?”
とおばあさんは いいました。



”このパンくずを 落としていけば
目印になるから ぐちゃぐちゃ迷路でも
きっと 行って 帰って 来れる、よね”
と宙は言いました。


”そうかい、 じゃあ、行っておいで・・・。
タマゴ投げが 見事 月様の 絵に 届いたなら、
まるい満月のくろい月が もらえるはずじゃ・・・、
見事 当てて とって おいで・・・、”
とおばあさんが言いました。



”宙ちゃん ぼくと一緒に行こう、
まるい満月のくろい月が もらえるなんて
すごいじゃないか?

コピーして 3つにして 串にさすと
黒ゴマ月だんごができるよ~

ん、また おいしそう~”
と小さな男の子はいいました。



”ん???? だんご? 月様をだんごにしちゃ~
ね~、、、”
と宙はふくれっつらをしました。




”ん、とにかく ふたりで
蛍光塗料のついてるパンくずを みちしるべに
いってらっしゃい、

おばあは ここで 
おいしいスープをでっかい鍋で
作って おくから・・、”
とにやりと笑った。


”はい、おばあさん 宙は行ってきます。
おおきな鍋で スープを作って待っててくれるんですね。”
と 宙は言いました。



”宙ちゃん、行こう、二人で行こう。”





”では、出発・・・、”

二人は 蛍光塗料のついたバンくずを

もって 歩きはじめました。

おばあさんは なにやら

でっかい鍋で 湯を沸かし始めました。




お菓子の家のテレビは

もう 先に夜になっていて

にしに ぴんくの夕焼を映した後

紺空に しろのしじまのくもを

浮かばせて

うすい星をてんてんに光らせて

いました。

お菓子の家の宙たちが

出て行った後

テーブルには カーネーションが

なぜか 飾られていました。