フライ トウ ザ MOON歩み(118) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
もりは あめが上がり

風が びゅーびゅー、吹いていました。




宙は、おばあちゃんの家に
着きました。




”トントン、こんにちは、
大、中、小、の中じゃなくて
宇宙の 宙というものです。



もっと もっと 飛べる方法がここで
解るかと思い、来てきました。”

玄関をたたきました。




”はい、ぞうぞ、”
とおおかみは、おばあさんの声真似を
しながら 答えました。



”じゃぁ~、おじゃまします。”
と宙は 家の中に入りました。




”いらっしゃい、”
とおおかみは 
おばあさんの声真似をしながら、
宙を 迎えました。




”あれ~、おばあさんって
どうして、そんなに 
耳が大きくとがってるんですか?”
と宙が聞きました。




”もっと もっと
飛ぶためには、もっとよく聞こえるように、さ、”
とおおかみはおばあさんの声真似で答えました。




”あれ~、おばあさんって
どうして、そんなに
目が大きいんですか?”
と宙は聞きました。





”もっと もっと
飛ぶためには、もっとよく見えることが大切、さ、”
とおおかみは おばあさんの声真似で答えました。





”あれ~、おばあさんって
どうして、そんなに
口が大きいんですか?”
と宙は聞きました。





”もっと もっと
飛ぶためには~~~ね~”
と言いながら、




”-------っと”





”ハクシュン・・・!と

大きく息を吸うことと
よく食べることがだいじなのさ・・、



 君を 食べてしまおうかな~・・・、




って 冗談だよ、ハハハ・・、”
とおおかみは、おばあさんの声真似で答えました。





”あ~ びっくりした、
宙は ここで 食べられてしまうのかと
思った。



おばあさん、宙なんて おいしくないよ・・・、
それより、宙は 月様のところまで
飛んで行きたいんだ、
もっともっと飛べる方法を知ってますか?”
と宙は聞きました。





”それだ~、
宙が そういうと思って
おいらは、さきまわりっと
内緒だった、
いや、おいらは ここで
待っていたのだよ。




もりのカミさまに 言われててな~”
ととおおかみは おおかみの声で答えました。




”えっ?おばあさん、ちょっと
声が違う・・、あなたは、だあれ?”
と宙が言いました。




”そうさ、おいらは おおかみさ、”
とおばあさんの扮装をしていた
おおかみは その姿を現わしました。



”え~、どうして、おおかみさんが
ここに~?いるの?


いえ、さっきは 傘をありがとう
ございました。”
と宙はいいました。




”いやいやどういたしまして、
もりのカミさまにたのまれてな、
ちょいと 驚かせたかったものだから、

君を 食べはしないよ。


それに もうすぐ
おばあさんがここに帰ってくる、
聞いてみるといいよ。



それにしても
この衣装は 重たい、
なんで お腹のところに
いしが 詰め込んであるんだ?



重くて こんなのが詰ってたら
あるけやしないだろう?”
と言って
おおかみは 自分で 衣装のお腹を

はさみで切って 石を出しました。




するとどうでしょう?

おおかみは りっぱな羽根が

生えてきて おばあさんの家の中を

飛んでいました。




”おおかみさん、おおかみさん、
飛んでる、飛んでるよ~”
と宙はいいました。




”あれ~、どうして おいらは、
飛んでるんだ~い?



おかしな 家だな~?”

おおかみは言いました。




そんな こんなで もりは
冷たい空で
しろいくもに覆われて


そのすきまから
さむい紺色のそらを
のぞかせていました。