くものような空中都市の真下
あたらしもりの
高いビルのハイビジョンスクリーンは
さくら満開で もりのすみびとたちが
楽しそうに さくら並木を歩く姿を
映していました。
ちいさな ウインドウでは
なにか 空に飛来して危ないという
号外を流す風景が 映っていました。
そこへ トラねこさんが
インタビューを受けていました。
”どこから 飛んでくるのでしょうね、
そらのルールや 文化交流を
良くして 未来につないでいければ
いいのでは ないでしょうか?
と トラねこさんは
苦しむように 答えていました。
オープンカフェのまえでは、
”ん~ ん~、この体が浮くような
いいかおり・・・、
なんともいえないね~、ペリカン君”
と宙がいいました。
”ここのコーヒーは なんか
特別なにおいがする。”
とペリカン君がいいました。
”そうだね、
あのすみびとさん コーヒーを飲んで 出て行くよ。
あっ、浮いてる 浮いてくものような地面を
歩いていってるよ~、
すごいな~・・、”
と 宙がいいました。
”ね、ペリカン君、
宙も~
コーヒーを飲むと 浮いてくるのかな~”
と宙がいいました。
”そうだな~ いいかおり~、
そうかもしれないぞ”
とペリカン君はいいました。
”すみません コーヒー ください。”
と宙は店のひとに頼みました。
”はい、少々おまちください。
いまから、特別焙煎をしまして まめを
手作りで 引きます。
当店じまんのオリジナルコーヒー 『フライロースト』で
よろしいですか?”
と店員さんがいいました。
”いいです。それにします。”
と宙がいった。
オープンカフェのテーブルでふたりは
しばしの 休息をとった。
”んん、なんて おいしいかおりのコーヒーなんだ・・・、”
とペリカン君がいいました。
”宙、これ のんだら からだが 軽くなってきたよ、
ほら もうくものような地面を歩けるようになった。”
と宙がいった。
”おいらも 羽根が ふわふわと
また 生えてきた気がする。
おっと、おいらは 浮きすぎだぜ・・・、宙、”
とペリカン君は いった。
”スプリングシャトウのそばにも
さくらのアーチがかかって、みんなお花見してる~、
宙もいきたいな~
ほら このくものような地面にも沈まないし・・・、”
と宙がいった。
”いいぞ、いこうか、
宙、 この 羽根でコーヒー代
払って おいでよ、
いま また 生えてきたしな、
必ずレシートをもらってくるんだぞ”
とペリカン君がいいました。
”もらってくるよ、 どんな呪文で
あの扉は 開くんだろうね?”
と宙はいいました。
スクリーンハイビジョンでは
もう先に夜が 来ていました。
紺空に ふっくらハーフMOONが
星たちを ちりばめて映り
天高くあがり
宙たちを そぅと
見あげるように 映っていました。