空中都市の
くものようなじゅうたんの下の
高いビルの 屋上は
くものようなじゅうたんに
もうすぐ 届きそうでしたが
そんな くものような じゅうたんからは
たくさんの 雨が
たくさんのすみびとの歩くほどうや
たくさんのくるまがはしっている
あたらしもりの上に
落ちてきていました。
きょうのあたらしもりの
ハイビジョンのスクリーンには
しめりけのしろいあさが 映っていました。
重たいくもからは 雨が落ちて
満開に近い さくらの花を
しっとりさくら色に変えているさくらを
映していました。
ちいさなウインドウでは
どこかの国の 飛行物体が 飛んでくるかも
知れないと 特報で 映していましたが
『誤報でした。』とお知らせをしていました。
シーンを変えて サッカーが
映っていました。
そんなハイビジョンスクリーンの上の
空中都市では
スプリングシャトウは
ガラス張りでした。
上下にゆれるので
首が 上下 忙しい 宙とペリカン君でした。
”ペリカン君、首が疲れるね~、”
と宙がいいました。
”そうだね、 首が ~~
こんなになっちゃって~~”
と ペリカン君は いいました。
”中が 見えるかな~、ペリカン君、”
”ん、と、なんとか みえるよ~”
とペリカン君がいいました。
”だれか いるみたいだよね~”
と宙がいいました。
”ん、 だれかいるよね、”
とペリカン君がいいました。
”年を とった
しろいひげをはやした ライオンさんのようだ・・、”
とペリカン君はいいました。
”ペリカン君 あのひとかな~
飛ぶこと 教えてくるって いうひとは・・・。”
”どうだろう、ね・・・。”
とペリカン君は いいました。
”ね、どうやったら この扉はあくと思う?”
と宙がいった。
”どうなんだろう、それもそうなんだが
なんか いいにおいがしてきたよ、宙・・・、
これは コーヒーのにおいじゃないか?”
とペリカン君はいいました。
”んん、 このにおいは 引き立て豆のコーヒーのにおいだね、
どこから するんだろ~?”
と宙がいいました。
”そういえば 宙、ちょっと コーヒーが飲みたくなっちゃた。
どこから このかおりは してくるんだろう・・・、あ~、
あそこのくものようなじゅうたんの上にオープンカフェがある。
このとびらを開けるのに なにかいい方法を あそこのひとは
知っているかもしれない、
それにしても いいかおりだね~
宙、コーヒー のんでみたいな~、”
と 宙はいった。
相変わらずのスプリングシャトウの上下動は
とまってはいませんでした。
でも 看板だけは なんとか読み取れました。
”この看板になにか 書いてあるぞ、宙、
んと、
『ようこそ スプリングシャトウへ』
で、
ちいさなもじで ここの扉を開けるには
呪文を 唱えてください。
その 呪文は オープンカフェのレシートのうらに
もれなくついています?”
とペリカン君はいいました。
”スプリングシャトウのここの世界も
商売上手だね~。”
と 宙はいった。
とりあえず ここらで 一休みだ、
宙、コーヒー、飲みにいこうぜ・・・、おれもコーヒー、飲みたいしな、”
”そうだね、呪文が解らないと ここに入れないし
このコーヒーのかおり~、 いいにおいだよ、
いこう、 ペリカン君、
あくせく 動くのもいいが
たまには コーヒーのかおりでいやされるのも
大事だよね。 それに 宙、つかれちゃたんだ~、
休むことも 大事だよね~、飛ぶ力をつけるには、”
と宙がいった。
”そうともさ、 おいらのくちばしにのれや、
オープンカフェまでいくぞ、
ひとっとびさ~”
とペリカン君がいいました。
オープンカフェにも
たくさんの すみびとが 休んでいました。
バスにどうやって 乗ってくるのでしょう。
”『おみやげも取りそろえています。
ご購入の際は エコバックをお持ちください。』
とも 書いてあるぞ・・・、
『ふくろは 5円で お売りします。』
だってさ、”
とペリカン君じゃいいました。
”そうだね、資源は大事にしなくちゃね~
とにかく コーヒー、飲んでみようよ
なにか解るかもしれない
、
んん~ このかおり~
ふわふわ 浮いてくるような かおりなんだ。”
と 宙がいった。
”そうだ そうだのソーダ水、じゃねぇ~
コーヒーだ、 それにしても いいかおりだなぁ~”
とペリカン君がいいました。
そんな空中都市のオープンカフェのしたの
ハイビジョンスクリーンでは
あかっぽいくもをはった
満天のそらを うつしていました。
雨は 止んでいました。