フライ トウ ザ MOON歩み(94) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
Tobu Busの中で

何時間 ゆられたか

何日 ゆられたか

ただ 宙と ペリカン君のいる空間は

雨なのでした




Tobu Busの まどには

あまつぶが 張り付くように

降り注いでいました



”宙 寒くないかい?”

”ん、大丈夫だよ、ペリカン君、
あ、 あれじゃないか? あそこに 扉がみえるよ 光ってるよ”
と宙は 身を乗り出して
フロントガラスの先を 見ました。



Tobu Busには 羽根が 生えてきました。

縮んで たたんであった横壁から

ふわふわ しろいはばたくような 大きな羽根がでてきました。



Tobu Bus は おおきくはばたきながら

そのとびらに 向かっていきました。




と 途中 大きな 春風に 吹き飛ばされそうになりました。

宙たちは  Bus のなかで ぐらっと一度ゆれましたが

大丈夫でした。



その Bus のなかには 宙とペリカン君しか乗っていませんでした。
Bus の くろいハンドルは 自分でくるくると動き
シフトは その場に応じて シフトチェンジして
異様な感じでした。



大気圏突入~とまでもいかないけれど
空間ワープ地点で
TOPチェンジに 入り


車内放送が はいりました。



”ただいま、空間ワープ地点にはいりました。
あぶないので 見えないシートベルトをおしめになり
頭をふせてて いただくようにお願いします。”



Busの中は 
”ブー、ブー、 ブー、 ブー、”
と警告音が鳴り始めました。



”ペリカン君、
大丈夫かな、”
と宙がいいました。



”宙、頭を 伏せてろ・・、いいか・・・、
大丈夫だ、”
とペリカン君はいいました。


”ゴー ゴー ゴー、ゴー、”
と激しい音がした後



しろい世界に 染まりました。
どうやら 空間ワープを 抜けて
扉が開き




違う新しい世界が そこに広がっていたのでした。



”このBusは 
ただいま もう少し飛べる方法を
教えてくれる 空中都市空間の
駅につきました。

お降りの方は わすれもののないように
お降りください。”
と自動アナウンスが入りました。


”宙、ついたらしいぜ降りよう、”
とペリカン君はいいました。



”ん、降りよう、でも ここなんか変だよ~
地面が ふわふわして 足をおろすと
たいへ~ん くものうえのように
しずむんだ ”
と背中に生えてきたちいさな羽根が
ばたばた 動きだしました。


”ペリカン君 えっと 飛ぶおまじないは~
なんだっけ~・・・

ずっと 甘えていたので わすれちゃたよう~

どうしよう~しずむ しずむ~

たすけて~”


と必死にちいさな羽根が ばたばた はねていました。



”宙~、だいじょうぶか~ 今 そこにいくからな~”
とペリカン君の声にも
エコーのかかる その場所でした。



くもの下の 高いビルのスクリーンでも
春風が つよく吹いて
いつのまにか スクリーンの世界は
紺晴れの夜になっていました。


星はきらめき 三日月で現われた月様は
とおくから その様子を 見守る姿が
スクリーンに 映っていました。