たかいビルに
つけられている
ハイビジョンの スクリーンは
今を 映していました。
あさは ぽかぽかの晴れでも
だんだん くも行きが 怪しくなってきて
まるで 宇宙のでっかい機関車が
通っていったあとのように
しろいくもから 灰色のくもが 浮かび
風を起こし 機関車のあめのしずくを 落とし
通りすぎたら なんでもないようなことと
うそのように 晴れているのを
映していました。
天気後報キャスターは
「天気の崩れた エイプリルフールですね。」
といっていた。
「あしたの天気は~ っとうちは
予報は やっていません、あしからず・・・。
では また あした・・・。」
と言っているのを映していました。
”コンビニのあの人に
きいてみようよ、”と
宙がいった。
今、開けてきた扉のむこうは
雨が 降っていました。
宙たちの空間は 光りの過去へ
連れて いかれているようでした。
”ん、そうしような、でも よくふるね~、この雨、
歌でも歌っちゃうか・・・、”
とペリカン君がいいました。
”何の歌 歌うの?”と宙がいった。
”♪ シンギング ザ レイン
シンギング ザ レイン・・・”
と歌いながら 一回転しました。
”お、名調子、つうか、あのう、
ほれほれ、少し飛べるように 教えてくれるところ
どこか 聞かないと ・・・、”
と宙はいった。
”すいません、この辺に もう少し飛べるように
なるっていうこと教えてくれているところは
どこにあるか? わかりますか?”
と宙は 聞いた。
”ん、そこだったら ちょっとまってね、
この地図で みると~・・・、”
と地図をだして 見ていました。
”んと ちよっと 解らないので
お向かいさんの コンビニのとなりに交番がありますから
聞いてもらえますか?”
と店員さんに言われました。
”ペリカン君 お向かいさんの コンビニのとなりに
交番があるんだって~
いこう!”と宙がいいました。
”雨だ 雨だ、宙 くちばしの中にはいれ
青い風船が 折りたたみ傘に 大変身、
お向かいまで ひとっ飛び
いくぞ~”といって
お向かいのまたコンビニのとなりにある
交番がひっそり ありました。
”あのう、すみません、”と宙が
顔をあげたら
くろいメガネのウサギさんが
警官の帽子をかぶって ひっそりと
たたずんでいました。
”あー、そこなら
あの 空中に いま 浮かんでいる扉が
君に 見えるなら あそこから
空に 浮かんでいるステイーションが そこだよ。
いってみなさい。
ヤン・ ヤンヤン ”
とくろいメガネをかけたウサギさんがいいました。
どこか 洗練されているよな
くろいメガネのウサギさんでした。
宙は目を 白黒させて
あれあれ~と 目を 疑いながらも
知らぬふりをして
”ありがとうございました・・・、”といって
交番をでました。
”ペリカン君 宙には、見えるよ。
ほら あそこ 雨にぬれてはいるけれど
あそこだけ ヒカリがさしてる、
あのむこうに 浮かんでる扉がそうだよ、”
と 宙はいいました。
”宙、ここに バス停なんて あったかな?
交番をでたら 急にあらわれたんだ・・・、”
とペリカン君はいいました。
”えっと、
Tobu~
Bus~
Stationってかいてあるよ~”
『ここから 扉まで バスがあります。』
だって~
宙、ここからは バスに 乗っていこう、
あそこまでな~”
とペリカン君がいいました。
二人でバスに乗り込むと
バスの中にも
ちいさなスクリーンビジョンがありました。
”お天気後報キャスターが 夜の天気を伝えていました。
小さな嵐の過ぎ去った後は 透き通るような紺晴れ
ダイヤの宝物のような 星をちりばめて
三日月の月様が そらに 現われ
オリオン座を にしに従えて 光り輝いていました。
ここで 自前のマイクで 失礼しますが
フライ ミー ツー ザ MOONを歌わせていただきます。
♪ららら、ららら~ ららら、ららら~
ららららららら~ らら~”
と歌いだしました。
”ペリカン君 あそこ あそこ 月様が三日月で
うつってるよ~・・、
宙 月様に あいたよう~・・・”
となみだぐみながら
宙も フライ ミー トウ ザ MOONを
しずかに 口ずさんでいました。