フライ トウ ザ MOON歩み(92) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
あたらしもりの高いビルの
スクリーンは
おだやかな やよいの日の最後の日を
あたためている映像が映っていました。

お天気後報キャスターは

「やよいは 雨 風 くもりと
くるくると お天気が変わりましたが
最後は 穏やかな 晴れにつつまれまスた。
すみません。噛みました。失礼致しました。
きょうも いい春日和でした。

やよいの 最終日は くもが出たものの
すべて オレンジのお日さまの夕焼けに
つつまれました。

まだ さくらは 3分咲きで
つぼみが多いです。」
といっていました。



”宙、せまくないかい?”
とペリカン君はいった。

”大丈夫だよ、たくさんすみびとが乗っているね、”
と宙はいった

うすい色の機関車は、
闇の中を走っていき、
途中から ひかりがあたって
明るいところに ワープしました。


”ペリカン君 違う空間にはいったよ、
このうすいいろの機関車は
どこを 走っているのだろう。”
と 宙はペリカン君にいいました。


といっているうちに また闇のなかに
ワープしていきました。


”宙、ここで 降りるんじゃないか?”
”そんな気がする、”
とペリカン君がいった。


”乗ったのはいいけれど
どこで降りるんだろう、
こまったな~、どうしよう、こまったな~”
と宙はいった。


”そうだよね、どこで
おりるのだろう、”
と宙がいいました。


”駅員さんに 聞くのをわすれていたよ、
どうしよう、”
と宙はいいました。


”携帯で ジョーに聞けばわかるんじゃない?”
と宙はいいました。


”え~でも この携帯は ここのワープ空間で
電波は つながるものなんだろうか?”
とペリカン君がいいました。


”やってみるしかない。
やってみよう、ペリカン君、
ジョー、出て どこで 降りればいいの?”
と宙は 携帯に話しかけた。


”おーい、 宙 、おいらはここだよ~
どうしたんだ~”と
ジョーの声が 携帯電話から 聞こえてきました。


”つながったよ、つながった。
ここのワープ空間でも この携帯でんわはつながってくれたんだ”
と宙はいいました。


”よかったね、宙、さすがになっとくだねの携帯でんわだね、”
とペリカン君はいいました。


”あのね~、ジョー、もう少し飛べるところまで行きたいんだけれど
どこで 降りたらいいの?”
と 宙はジョーに聞いた。


”そこで降りる駅で 降りてくれ、
わかったね、”
とジョーが いいました。


”あ、 次が そこで降りる駅だ、
ここで 降りればいいの?”と宙が聞いた。


そうだというように 真っ青な青空がでて
でんわは 切れた。


”どうも 次の駅らしい。”と
宙は 言いました。

二人で降りた そこで降りる駅は 高いところに
ひかりがさしていて 吸い込まれるように
渦を巻いた光の空間に包まれて
2,3回 宙と ペリカン君を まわしながらワープした。

その場所は 過去の空間のように
そぼふる雨が 降っていた。

”ペリカン君 、汽車代払ったっけ”っと
宙が聞いた

”相変わらず 宙は細かいね、”と
ペリカン君がいった。

”ぼくが ぼくの羽根を2枚抜いて
渡しておいたさ、”
とペリカン君がいいました。

”ありがとう、ペリカン君”
と宙はいいました。

”さあ、この雨の中 どうする、
どこだ? その場所は?”と
ペリカン君がいいました。

”大きな公園の入り口があるよ、
あっちかな~、 こっちかな~?
どこだろう?”
と宙はいいました。

”どうもわからないや、
あそこにコンビニがあるよ。
コンビニの人に 聞いてみようよ、”
と宙がいいました。

”コンビニの人が  知っているのかい?”
と首をかしげながら
ペリカン君はいった。

”あたって 砕けるしかないじゃないか!”
と宙がいった。

”よ~し 聞かぬは 一生の恥ともいう
行こうぜ いこうぜ、宙、”
とペリカン君はいいました。


宙たちのいる空間は
過去の雨のあたらしもりの
とある 街中に きていました。

くるまもたくさん走り
すみびとも
ぶつかりそうに
せかせかと歩いている街でした。

宙の知らぬうちの見ていない 携帯でんわはかってに
動いて作動しており、
そのなかで
3月の終わりの夜空が写っていました。

満天は くもを一面にはって
うっすらとした隙間に
紺空を ほんの少しのぞかせて
写っていました。

宙たちは コンビニの扉を開けたのでした。