フライ トウ ザ MOON歩み(91) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
あたらしもりの
高い ビルの スクリーンビジョンには
ますます ひかりをますます明るくして
まちなみに光りをあてて
あざやかな まちの姿を 映していました。

”このうすい色の機関車にのって
もうすこし 飛べるように教えてもらう人に
会いにいくんだ、”と宙は いいました。

”いこう、いこう、
でも、 このあたらしもりは
なんか やたらと すみびとが
たくさんいるな、
このうすい色の機関車にすみびとが
いっぱいで すわれるかな?”
とペリカン君がいった。

その機関車には 
ぎしぎしにあたらしもりのすみびとが
乗っていました。

”駆け込み乗車は 危険ですので
おやめください。”
と機関車アナウンスが入った。

”ペリカン君、駆け込み乗車は
危険ですので おやめくださいだって、
あぶないよね~”
と宙はいった。

”あー そうだな~ ドアにはさまれたり
機関車に引きずられたり、お~、あぶない!”
とペリカン君がいいました。

”宙、この機関車、あそこ、席があいたよ、
宙 すわってごらんよ”
とペリカン君がいいました。

”ん、でも ひとつしか 開いてないし
ペリカン君すわりなよ。”
と宙がいった。

”いいよ、いいよ、 
宙すわりなよ”
とペリカン君がいった。

”じゃ~ じゃんけんにしようよ、ね、”
と 宙がいった

”じゃあ~ まわりのひとに うるさくないように
静かに ジャンケン、
 ジャンケン ジャンケン、し~、ジャンケン ポン”

”あっと、ペリカン君は ぱ~で 宙が チョキ、
宙が 勝っちゃった。”
と宙がいいました。

”宙、すわっていけ、 この旅は 長いかもしれん・・・、”
とペリカン君がいいました。

”いいの?ペリカン君 、じゃぁ、宙が勝ったから
宙、すわらせて もらうね、”

”あ~、いいさ、すわっていけよ、”と
ペリカン君がいいました。

うすい色の機関車のいすに
座れたものの、宙は となりととなりのすみびとたちで
窮屈に サンドイッチになってしまいました。

”----、”
声には出せずに ずっと 挟まったままの状態で
うすい色の機関車は トンネルのなかを 
走っていました。

あたらしもりのスクリーンビジョンでは
もうすでに 闇の中の世界に
移り変わっていました。
星がまばらに 
紺晴れの深夜を 色どり
まだ 冷たい夜を 演出していました。