色どりの街
つづきだよ
書くことに 忙しくなっていた咲子は
今年の桜をみるひまもなく
書き続けていました。
めくるめく
朝日は すこしずつはやく明けるようになってきて
書いた 原稿用紙は 増えていきました。
ほのかも ひとりでバスに乗れるように
なって乗っていっていました。
よしひろくんは
転勤の新しいところで働いていましたが
また もとのところにもどることに
なった矢先に 体を傷めてしまいました。
引越し 転勤 土地柄がかわって
たいへんでした。
入院をしてしまったよしひろくんの
ところに 毎日、通った咲子でした。
整った国道を 毎日毎日
よしひろくんのところまで
車を走らせました。
そんな看病の退院で
入院費を支払う日でした。
いつものとおりほのかをおくりだし
よしひろくんの病院にむかった途中で
電話が入りました。
ほのかがいつものバスに乗ったか
乗らないかは解らないけれど
学校に 着かなかったのですが
なぜだか 時間が遅れたバスの乗り場に
先生が探しに出たら
ちょうど
そのバス停にいたと連絡がはいりました。
咲子はよかったと思って
どうやって その場所にたどりつけたのかは
だれにも わかりませんでした。
どこかの知らないだれかが
とっても親切で
いつものバスに乗り遅れたほのかを
何もいわずに 送って下さったのでしょうか・・。
とてもありがたいことと
咲子は 感謝しました。
ほのかが いたこと
ほのかにとって
発達の階段を登ろうとしたのですが
ほのかの 新しいとまどいは、意外に
大きな ブラックホールになりました。
そして ふっと
時間のおくれた バス停にいたことは
だれかの優しい気持ちにほのかが
出会えることができた 宝物だと思いました。
ほんとに 無事でいてくれてよかった。
親切に送ってくれた人が もしいるなら
ありがたいとおもいました。
助けてくれてありがとう。
ほのか みつかってくれてありがとう。
先生 探してもらえてありがとう。
そんな 初夏にむかう 大変な 恥ずかしい一日でした。
いいこともある ひょんなことも起きることもある
生きていると いろいろ で
この街で
知らないいいひとに たまたま出会えて本当によかったと思い、
次の日から しっかり、バスに乗るのを
咲子が確認して乗ってもらうことにしました。