満天はくもでおおわれ
地上と宇宙を隔てている
寒い空に凍えた三日月は
ダウンコートを
はおるようくもをまとい
光をにじませている
さむーいふゆのあさは
だんだん日がのぼり
ひだまりをへやにつくり
明るくなるまで
宙は寝ていた
日だまりに声をかけられたように
宙は起こされました。
”学芸会は からだがうまく
うごかなくて 生まれた女の子が
遅くても 奇跡的に歩けた話、
あきらめないでいたら、
神さまが 偶然助けてくれた話、
宙は 最後に歌を歌うんだ”
”ん、とうまくうたえるかな~?”
”まだまだ、練習、練習、”
と
生えてきたばかりの
羽根を
バタバタさせていました。
♪ラララ~、ラララ~、
オゥオゥオゥ~
かなしくて つらくても
ここにいる
ほほえんで かんしゃして
ここにいる
きょう歩けたの
きょうひとつすすんだの
生きていくの
なんとかいきていくの~
きょうひとつおぼえた言葉
ありがとう~
と
宙は歌の練習や
ほかのひとのセリフを
まねしていました
つづく