その音は
しっかりしたたてものの
となりのすみびとだった
古家のまえで
おおきな声をあげていた
聞きたくもないことが
古家の中まではいりこんできた
そして 古家はゆれていた
ほかのすみびとは夜にそんな
大きな声をだせば中のひとが
困ることを知っていた
となりのスクランブルなすみびとだけが
足りないこころの穴で
ブラックホームの悲しさだった
車の開け閉めの音も乱暴だった
”なんだ、このおとは、
食事もとれない、休めもしない”
とペリカン君がいった
”んんん、”宙は めをまんまるくして
固まった
”どうか、おとなりのすみびとたち
こころおだやかにまわりのひとにも
やさしさを持てますように・・・”
と 宙は おいのりしました
”そうだ、宙 そうだ、ソーダ水、
アーメン ソーメン ひやソーメン、”
と ペリカン君は いった
携帯でんわが なぜか鳴って
慰めるような やさしい待ちうけ画面が
出ていました
そんな夜も暗く明けて
ペリカン君は 今日は土曜で
手をこしにあてて ゆうゆうと
やっと落ち着いて 牛乳を
飲んでいました
シャツを着替えて
ばけつに水をくんで そうじを
はじめていました