そのバラをわたしの手首に


強く巻きつけてほしい



バラのトゲが


わたしの手首に深く刺さって



その痛みで心の傷が忘れられるように



そのトゲから滴りおちる血が



わたしの涙の代わりになるくらいに



ボトボトと流れ落ちていってほしい



私の白く柔らかな肌を突き刺して



赤い血をいつまでも流れさせて



わたしの心が死んでしまった代わりに




綺麗な花が、枯れずに手首で



ずっと咲き続けていてほしい



散った花びらは



私の口に押し込めて




あなたのキスのかわりに



溢れるくらいに 赤く濡れて満たしてほしい




そして、私から去っていく前に 



いちばん太いトゲで



わたしの目を突き刺していって



あなたの姿を もう二度と



見ることができないのなら



もう 目を開けていたくない




あなたのいない世界で




私に見たいものなんか何もない



あなたの思い出が



私の頭の中にあるだけでいいの