志田「ねぇ理佐」
本を読んでいると愛佳に声をかけられた
理佐「ん?」
その場に本を置き愛佳の近くに座る
そうしないと彼女は拗ねるから
志田「嫌いって何?」
理佐「は?」
いきなりの質問に変な声が出てしまう
でも誰だってこんなこと聞かれたらは?ってなると思う…
志田「私はトマトが嫌い。」
知ってる
志田「私は上から目線の大人が嫌い。」
それも知ってる
志田「嫌いって…何?」
同じ質問をされる
嫌いってなに…と
理佐「うーん…嫌いか」
そんな事考えたこともなかったな…
嫌い…
私が嫌いなもの…
嫌いってなんだろう…
理佐「…多分自分が認めたくない事や理解できない事が…嫌いって事なんじゃない…?」
志田「え?」
考えながら話しているからところどころ変な間が出来てしまう
理佐「愛佳はトマトが嫌いなんでしょ?それってトマトの美味しさを理解できないからじゃない?」
理佐「大人が嫌いなのも自分より上なのを認めたくないからじゃないかな?」
こんな説明で彼女は納得してくれるだろうか
志田「確かに。」
理佐「納得できた?」
志田「うん」
どうやら納得してくれたみたいだ
よかった
これで本を読みに行ける
志田「私は理佐が嫌いだって事は分かった」
待ってそれは聞き捨てならない
何故今の回答で私が嫌いという事に繋がるのだろうか
私愛佳になんかした?
気に食わないことあった?
頭の処理が追いつかない
志田「理佐大丈夫?」
大丈夫なわけがない
好きな人から嫌いだなんて言われて平然としていられるなんて私には無理だ
理佐「な、なんで私の事嫌いなの?」
理由が分からないから直接本人に聞いてみる
志田「だって私は理佐がかっこよくて頭がいいなんて認めたくない」
志田「理佐を好きなんて理解できない」
志田「だから理佐が嫌いっ…」
理由を言っていくうちに愛佳の顔がどんどん赤くなる
これは世にいう『ツンデレ』と言うやつなのか?
理佐「ありがと愛佳、私も好きだよ」
そう言うと愛佳は耳まで真っ赤になった顔でキッと睨んできた
志田「別に私が好きなんて言ってないじゃん!」
理佐「はいはい」
適当に返事をして愛佳の頭の上に手を置く
志田「なんで撫でるの?」
理佐「愛佳が好きだから」
志田「……うん。」
そのうんはどういう意味なのか
私もと捉えていいのか知ってるという意味なのか…
あれこれ考えていても答えは出ない
でもまだ答え合わせをしなくてもいい
そんな気がする