看取り介護と一言で言っても、看取り方は無限にあると思う。
御利用者が最期に「頑張って生きてきて良かった」「人生色々あったけれど幸せだった」と思っていただけるよう最善の努力と配慮をしなければならない。
しかし勘違いしてはいけないことが一つある。
それは、決して看取り介護は特別なことをしなければならない介護ではないということだ。
「看取り期に入ったから頑張って関わろう」
ではない。
特養であれば入所されたその日から、どんな生活がその御利用者にとっての望む生活なのかを考え続け、実践し続けるはずだ。
看取り介護は日頃のケアの延長線上にあるケアなのである。
ゆえに、日頃のケアがおざなりで、看取り介護だけ素晴らしいということはあり得ないのだ。
日頃の関わりの中から、御利用者の人柄を知り、ご家族との関わりの中から生活歴を知り、その方がどんな人生の締め括りかたを望むのかを考えるのだ。
余談ではあるが、厚生労働省がACPの愛称として「人生会議」と称した。どんな最期を迎えたいのかを予め色んな人達と話し合う機会を持ちましょうという取り組みである。
これは実は大変大事な事なのではないかと思う。
例えば、寝たきりになってしまい意志疎通が図れなくなった方のご家族に「延命をしますか?それとも自然な形で施設で診ますか?」と医師が聞いた時。
家族は悩む。何が一番本人の為になるのかと。
胃ろうを造る?
中心静脈栄養?
はたまた特養で最期まで診てもらいたいけど、医療機関じゃないから見殺しにするようで気が引ける…
大多数の家族は最期はこの二択で迷うのではないかと思う。
そこで大切なのが御利用者本人の意思だ。
もちろん寝たきりになってしまってからでは聞き取れないから、元気な内に話し合っておく。
それが「ACP(人生会議)」だ。
話を元に戻そう。
ご本人の望む最期を迎えていただく為に、その方に関わるすべての人、あるいは物を巻き込んでいく必要がある。
名ばかりの看取り介護ではなく、温かく、最期まで笑顔と幸せな雰囲気で溢れる。
そんな看取り介護を目指していきたいと思う。