元々春はあまり好きじゃない。

サヨナラ自体は苦手じゃないけど、サヨナラを言うのが嫌い。


そんな4月。

年度初めで多忙を極める毎日が続くのだが、今年度はここ数年ではしばらくぶりの充実感があった。


もちろん、新年度ということもあって、自分の立ち位置が少しだけ変わることもさることながら、昨年度に自分にとっては掛け替えのない素晴らしい出会いがあって、その出会いに仕事絡みで楽しさを見出すには欠かせないものとなった。

その相手というのも、自分とは一番疎遠だと思っていた国家公務員で、なにやら堅苦しい感じしかしなかったところにその概念をぶち壊すだけの楽しみを昨年末あたりから定期的に与えてくれる。


もちろんコロナの影響は大きかった。

酒などそんなに好きではないが、ここ数年、飲みにケーションというものの重要性を実感するには充分すぎるほど、何もなかった。


以来、仕事上で酒を交わしながら、他愛もない会話をする機会などもうないものとすら思っていた。


もう少し早く出会えていたら良かったのにな…


と。


国家公務員の宿命でもある人事異動。これから、ここから何かしら広がっていくのではないかと思っていた矢先に知った事実が、その方が関東へ出られてしまう。

おそらく、本来ならばおめでとうございますと言うべきところなのだろうが…。



一言、言いたい。



ワクワクさせておいて、去っていくというのはどういうことだ…と。


これは僕なりの、最大限の感謝の気持ち。

だからこそ、これからも何かしらの形で接点があることを心から望む。


という独り言。


おそらく直接言う機会はないだろうし、言う事もないだろう。


けど、もしここに気付くことがあれば…


と、つぶやきにも似た感謝のメッセージをここに残す。