手術のことはこちらに書きましたが、

 

 

 今回は手術前に一番迷った、『リンパ節の切除』について書きます。 

 

 子宮体がんの正確な進行度、がんのステージは、手術で切除した内臓やリンパ節を検査しないとわかりません。詳しくはこちらをご参照下さい。

 

 

  手術前には『わからない』んだから、どこまで切除してもらうか、患者としてとても悩みます。

 

 そりゃ切る範囲は少なければ少ないほどいいけれど(後遺症が怖いから)、転移しているのに切り残されても怖い。それじゃ手術した意味がなくなっちゃうもんね。

 

 私のがんのステージは、手術前では一番初期の1a。それなら通常、リンパ節は残せます。リンパ節を切除すると、リンパ浮腫が怖いのです。リンパ浮腫についてはこちらをご参照下さい。↓

 

 悩みに悩んで主治医に相談したところ、「水戸さんの場合は、ステージ1だけどがん細胞を含む子宮内膜が厚いから、リンパ節まで郭清することをお勧めします」と言われ、そちらを選択。

 

 結果的にはこれで良かった! 手術後の病理検査で確定したステージは、頚部まで浸潤しているステージ2だったから。リンパ節への転移はなかったけれど、ステージ2は高リスク群。リンパ節まで郭清したほうが安全です。リンパ浮腫は怖いけれど、リンパ浮腫は命には関わらないから、どちらを選ぶかと言われれば命の安全を選ぶよね。

 

 なので、もし今「どちらにしようか迷っている」人がいらっしゃったら、医師に相談して『安全なほう』を選択すると良いと思います。

 

 これが難しいんだけどね~。ツイッターに、「ステージ1だから、リンパ節を切るかどうか自分で決めて下さい」と医師に言われて、悩んでいる人がいた。がんセンターなら手術中にリンパ節を迅速検査して転移の有無を確かめて、残す残さないを決められるらしいんだけど、↓

 

 

 これも見落としのリスクがあるんだって。

 そんなん言われたら余計に悩むわー!!!(゚Д゚)

 ちなみに主治医もがんセンターにいたことがあり、術中迅速検査についてもご存知でした。

 

「なんでこの病院ではできないんだろう? 設備の問題?」って私は最初、不満だったんですが、熟練の医師ならCTやMRI、がん細胞のグレード(私はグレード2。グレード1よりハイリスク)、内膜の厚さなんかの情報から、手術前にそれなりに正確に判断はできると思います。

 

 ただその判断ができるのは、『熟練の医師なら』って前提だと思うんだよね。実際、リンパ節への転移を見落とされ、2回手術する羽目になった人の話とかも聞くしな~。そうは言いつつも、もしかしたら現場の医師にしかわからない難しい判断だった可能性も捨てきれない。なんか煮え切らなくてすみません。医療訴訟について友人の医師から話を聞くと、「それは見落としというより、レントゲンやCTには映らない場所だから事前にはわからないんだよ」って説明されたケースもあったから。

 

 病気をすると悩みが尽きないよね。素人にはわからないことだらけだし、医師にだって全てがわかるわけではないからね。

 なのでもうそういう時は、セカンドオピニオンを受けるのが一番適切かと思います。つーかそれしか方法がないわああ。