瀬戸内寒アコウ考察③【静着底】
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先にこの記事を見て頂戴
同付き仕掛けは構造的にボトムステイが出来ない。また、ルアー釣りと比べて圧倒的に重い錘を使う事が多いので着底衝撃が大きい。
ドスンっ
ガツン
というボトムにぶつかるシンカーの衝撃を抑え、
フワッとテンションが抜けるような、優しく置くような着底。
とりあえず、
静着底(セイチャクテイ)
とでも呼びましょう
ワタシは、季節問わずこの静着底をかなり重要視している。(シンカーとワームを分離する場合は除く)
例えばフォールで追いかけてきた個体などリグから至近距離にいるアコウは、シンカーの激しい着底音や着底衝撃を嫌う。
それもそのはず。自然界の生物はアホみたいに大きな音を立てて地面に激突しない。
シンカーの着底は、日常的に感じる事の無い音であり、振動である。
低活性時や、水温低下で体が動き難い激寒季等、フォールを追い切れない時ほど静着底は活躍する。
着底衝撃が大きいと、着底瞬間に警戒心を持たれるので、その後のステイでもバイトを得られにくいってこと
長電話中のバイトは、警戒心から解放されるのか、回遊してきた別の個体によるものか、他にも色々な説はあるけど、不明。
また、衝突速度が同じでも、地質が硬ければ着底衝撃は大きくなり、砂地やウィードでは小さくなる。
例えばテキサスリグのようなシンカーが剥き出しのリグは、真っ直ぐ足下に落とす場合を除くと、着底衝撃を消すことは完全には出来ないけど、自然法則や物理法則を使って軽減することは可能。
地質や地形を問わない着底衝撃の緩和は、自分にとって永遠のテーマと言えるほど奥が深く、難しい。
これはまた次回詳しく書くとして、
こんな話を聞いたことはないだろうか?
【自分の住む地域は、寒くなるとライトリグでしかアコウ釣れない】
これも、着底衝撃理論で説明できる。
メバルやアジを釣るライトリグはロックフィッシュを釣るリグと比べて圧倒的に軽い事が多く、自然とスローフォールと静着底が成り立つ事が多い。
例えば、浅くて潮流の無い地域だと、ラインやリグにかかる水の抵抗が少なくなり、十分な飛距離と操作性を出そうとしてリグを重たくするほど、フォールが速くなり着底衝撃が大きくなる。
【飛距離と操作性】↔︎【スローフォールと着底衝撃】
これらは相反することが多いので、難しくも面白い。
どちらかをどれだけ犠牲にするか、物理法則や自然法則を使って相反を両立させるか
この熟練度が上がった時に、ライトリグでしか釣れない地域では無くなる
かもしれない
ってエラソー書いたけど、
瀬戸内以外での寒アコウの実績の無いワタシの推測と妄想です(笑)
↑
これ一番重要
HJ工房では腕を使わずにこの相反を克服する新型リグが既に型になっており、テストをコッソリ行っております。
今後の寒アコウ考察記事は、
☆3秒ステイでバイトが出なかった時の対処法とアコウの動き
☆ベイトによる捕食方法の違い
☆スローフォールと静着底を成り立たせる方法
☆マッチザベイトについて
☆リアクションバイト率が最も高くなるタイミング
☆低水温期に有効なワーム
少しづつだが、確実に解き明かされる寒アコウの習性と攻略法。
そこには常に、生態系の頂点であり、瀬戸内寒アコウの第一人者を自称するエキスパートの王・スーパーエキスパート酒巻の叡智がある事を我々は忘れてはならない。