来月2月3日(土)、コンサートに出演します。
このコンサートは、学生時代の恩師の一周忌に合わせて、門下生が先生を偲びご遺志を繋ぐ集いです。
先生とは次回共演の曲のお約束もしてありましたが、急逝されたため果たせず、その心の空白は歌うことでしか埋められません。
私はそんな時に病気になったという体たらく
肺炎になったこと、薬による不調はまだ当分続くこと、病気による体力や機能の低下が著しいこと…
とても歌える状況ではなく、当初は後方支援のみで、歌で出演するつもりはありませんでした。
ですが、主催者であり門下の先輩であり恩師の娘さんでもある晶子さんや、先輩やピアニストさん方のあたたかく優しいお気遣いにより、歌えても歌えなくても、枠だけ用意しておいてくださるとのこと
なんと有難くも幸せなことでしょう
そして昨日は、コンサートの本番前の通し稽古でした。
各人のソロに加え、オペラ「カルメン」と「魔笛」の一場面も演じ演奏します
とっても楽しいステージです
「魔笛」では、私は楽器隊として、笛と鈴で参加します
これがまた、ホントに楽しい
自分の代わりに歌ってくれる楽器があるって、何て素敵なこと
楽器もさることながら、その他大勢の合唱なら、戦力にはなれなくとも、いないよりはマシ程度にはなるかと思うので、わりと張り切って
準備はしていました。
皆んなでの合わせはやっぱり
楽しい
そして、当日にもしかして歌うかもしれない(歌わないかもしれない
)オペラのアリア等も、一応歌ってみました。
息苦しいのと頭痛はデフォルトだし体力も落ちているし、そもそも4〜5ヶ月以上歌っていません
レパートリーで3分くらいの短いアリアなら何とかなるかな
と思って選びましたが、そもそもこの曲を歌うのは何年振り…
ピアニストさんとの合わせも打ち合わせ程度で、ほぼぶっつけ
やはり、途中から息が出なくて声帯が合わない
一々声がブツブツ途切れる
つまり
安定的に息が出てないざんす
筋肉もブッ弛んでおる…
嗚呼
歌うとは
なんと重労働であることか
肺からの息がしっかり声帯を通過しなければ声帯はきちんと振動しないのであり
歌は、長く安定して声帯を振動させ続けるのを連続して行うことなので、何より呼吸のスタミナと肺機能が重要である
ということを、自分の身体で実証いたしました〜
息は
スタミナ
これがまったくどうにもなりまへん
たったの一曲、しかも3分よ？
それがぜーんぜん保たないなんて
肺炎で、肺そのものも機能が落ちたのかもしれないし
(それはよく聞く話)
もっとリハビリしていくうちに元通りになるかな
廃用症候群みたいなものなら訓練で持ち上がるのかな
先輩方からは
声が戻ったね、良かったね
と言われましたが
とんでもないです全然です
歌ってみて、どれだけ落ちているかがわかりました
凹むわーーー
ですが
歌います
厚かましいと言われようが
歌います
なぜかって
先生が歌えと言ってくださっている気がするから
先輩方も、私の歌を聴いて本心はどう思われたかわからないけど、すごく応援してくださってるし
皆さんコンサートを成功させようと、楽しく頑張っていらっしゃるから。
歌わずにいじけているよりも、歌って失敗して後悔するほうが良い
背中を押していただけることが、何より有難いです
歌は人生と同じで
良い時もあればそうでない時もある
その中で何をするかが大切だ
と思います。
それは、脳梗塞から失語症になって、長く辛い闘病とリハビリで復帰し、人生の最後まで歌い続けた先生の遺志でもあると思っています。
幸にして、今回は私一人で負うステージではありません。出演者皆さんが素敵な演奏をしてくださいます。
皆さまの胸を借りて、今出来ることを精一杯やってみようと思います
元気だったなら、先輩とやりたかった二重唱とか、歌いたい歌もありました。
でも今回は、まず自分の歌を頑張ります。
2月3日(土)13時30分開演、原宿教会にて。
まだほんの少しお席ございます。
ご興味おありでしたらお出かけくださいませ
ちなみに
6年前？のリサイタルの時です↓↓↓
この頃は、今とは違う悩みを持って歌っていました。
悩みがない人生なんて味気ないですよね
常に息苦しく息を出してるつもりでも出ていない絶望は知らなかったけど、それも含めてとにかく若かった