羽仁進監督『アンデスの花嫁』 | みつ梅の古今東西かべ新聞

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浪曲、歌舞伎を中心に観劇の感想を書かせて頂いております。
拙い文で恐縮ですが、よろしくお願い申しあげます。



『アンデスの花嫁』
●1966年・東京映画/羽仁プロ作品。東宝配給。
●カラー・シネマスコープサイズ、103分。
脚本+監督…羽仁進
製作…堀場伸世/栄田清一郎/藤井知至
撮影…長野重一
音楽…林光
録音…久保田幸雄
チーフ助監督…河村治彦
編集…土屋英子
撮影助手…小原啓/岡崎衛
録音助手…岡本光司
進行…板津正一
タイトルデザイン…杉浦康平

左幸子
高橋幸治
アンセルモ福田
ドン・マテオ
マリヤ・フーリヤ
金城光太郎
アルベルト望月
サンタ・マリヤ
ワイパリマッチ
比嘉たけし
内山寛吉 

協力:パン・アメリカン航空
現像:東洋現像所
録音:ミネオスタジオ
輸送協力:日本郵船

羽仁進と言えば、子供の頃は『世界ふしぎ発見!』に出ている文化人というイメージでしたが、高校の時に『初恋:地獄篇』を見てから、凄い監督と再認識しました。

しかし、羽仁進の作品をなかなか見る機会がなく、ここに来てようやく見れた次第です。
昨年は『教室の子供たち』『不良学生』『彼女と彼』『ブワナ・トシの歌』『愛奴』と続けて見ましたが、ドキュメントタッチの演出や素人を起用した配役が良い味を出していて、おもしろく見ました。

この『アンデスの花嫁』も長い間見たいと思っていた作品で、アンデスの風景を映し出す映像に魅了されました。
左幸子の逞しさと明るさに励まされるようでした。
夫となるアンセルモ福田の朴訥な芝居も良かったです。

高地で暮らすインディオの生活風景や南米に移住をした日本人の様子も描かれ、興味深かったです。

羽仁進の作品の音楽はほぼ武満徹が付けて来ましたが、この作品では林光が担当をしています。アンデスの音楽と林光の世界が融合していて、効果を出していました。
長野重一の映像も素晴らしかったです。