「種」を意味する“シード”ちゃんという主人公が
幸せを探す旅に出た。
途中で出会う人や動物にアドバイスを受けながら、
旅は続く――物語「しあわせをさがすたび」です。
“幸せとは一生懸命、誰かのために働くこと”などと教わり、
“シードちゃんだけが咲かせられる、
きれいな花を咲かせてね”と励まされる中、
主人公は気付く。
“幸せとは、つまり、独りぼっちじゃないってことね”と。
原発事故で他県に避難した福島の、
ある男性は5年前、夫婦で故郷に戻りました。
だが、復興を目指して苦楽を共にした妻が本年、他界。
悲嘆に暮れる男性の姿に、友人も心を痛めました。
ある日、先輩が男性を訪ね、言いました。
「“復興の象徴”である『ど根性ひまわり』と
『奇跡のコスモス』の種をまきます。
あなたに、その花々の成長を見守る責任者を
お願いしたいのです」。
種をまく当日、男性は仲間の前に元気な姿を見せました。
『古今和歌集』に紀貫之は記しました。
「和歌は、人の心を種として、
万の言の葉とぞなれりける」と。
妻との思い出を心に、
仲間と共に使命に生きる彼は決して独りではない。
今再び、幸福の旅路を力強く歩み始めました。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!