正岡子規は、大病と闘い、
亡くなる2日前まで筆を執り続けた“不屈の文人”でした。
不自由なことも痛みに苦しんだ時もあったが、
わが身を嘆いたり、感傷に浸ったりはしませんでした。
最晩年の随筆集『病牀六尺』につづっています。
「病気を楽しむといふことにならなければ
生きて居ても何の面白味もない」。
この秋、周囲から惜しまれつつ90歳で逝いた婦人がいます。
がんの再発、重い目の疾患に見舞われても
「転んでも、ただじゃ起きないわよ!」と泰然と振る舞い、
他の患者や看護師まで励ましました。
担当医は「あんな元気な病人は見たことがない」
と目を丸くしました。
“自分が苦しんだ分、何倍も皆を喜ばせよう”
と生け花、俳句、オペラ歌唱、三味線や和太鼓の演奏を披露。
時には衣装をまとって、どじょうすくいを演じ、
爆笑を誘いました。
亡くなる直前に残した言葉は
「あー楽しかった。じゃあ、またね」。
家族や友人は、そんな彼女を思い出すだけで
パッと笑顔になるといいます。
人は病になることもあります。
老いや死も避けられません。
その中で何があっても前を向き、
試練さえ幸福の糧に転じゆく人生は、
生死をも超えて人を励まし続けます。
婦人の歩みから教わりました。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!