近所に住む男の子が自宅の玄関前に立っていました。
遊ぶ約束をした小学生の兄の帰りを待っているという。
なかなか兄が現れないことに、そわそわする男の子は、
家の花壇から1本の花を抜き、花占いを始めました。
“今も、こうする子がいるんだ”とほほ笑ましく感じた。
さらに、花びらをつまみながら発した男の子の言葉がよかった。
「来る。絶対来る。来る……」。
信じて疑わない純粋な心が通じたのか、
程なく兄が駆け足で帰宅。
男の子は笑顔で迎えていました。
仙台市在住のプロカメラマンである男性の写真展。
タイトルは「未来へつなぐ千年桜」。
東日本大震災のあった2011年から10年間、
春に東北各地で咲いた桜を撮った作品が並びます。
震災直後の桜の写真は、人の背丈よりも高い位置の枝に
カキの養殖で使う筏が絡み付いています。
背景も津波のすさまじさを物語る荒野です。
それが年を経るほどに、
作品には桜の木の周りで農作業をする人の姿などが
写るようになっていきました。
“必ず復興できる! 東北の未来を信じて疑わない!
だから今年も咲く!”
という強烈なメッセージが全作品から伝わってきました。
「咲く」には「わらう」の意味もあります。
会場の鑑賞者にも笑顔が咲いていたことでしょう。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!