社会に分断が生じ、人類が危機に直面する時、
「詩」の言葉が切実に求められます。
優れた詩人の声には、人間と人間、
人間と社会を結ぶ力があるからです。
昨年、コロナ禍の中でノーベル文学賞を受賞したのは、
アメリカの詩人ルイーズ・グリュックさんでした。
また今年1月、アメリカのジョー・バイデン氏の大統領就任式で、
若き詩人アマンダ・ゴーマンさんが自作の詩を朗読しました。
”差異を超える団結”を詩情豊かに呼び掛けた彼女。
それは、新しいアメリカの出発を象徴する一幕でした。
カリブ海の詩人エドゥアール・グリッサンは、
奴隷船でアフリカから連行された黒人を祖先に持つ
カリブ海の人々と分かち合う”共同体の詩”を
目指しました。
ナチスのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)で
両親を奪われたユダヤ人の詩人パウル・ツェランをはじめ、
”アウシュビッツの悲劇の後で詩を書くことの意味”
と向き合い続けた詩人もいます。
思えば、米大統領就任式のゴーマンさんの詩も、
底流に込められた”希望は私たちの中にある”
とのメッセージが光りました。
希望を生み出す”真実の詩”を、
時代はいよいよ渇望しているのです。
詩心の復興が、人間性の復興につながります。
今こそ、詩人の声に耳を傾けましょう。
そして、私たち自身が、世界の美しさを
ありのままに映せる心を磨きましょう。
わが言葉と振る舞いで、
”世界はかくも美しい。人間はかくも強く気高い”
ことを証明していきたいですね。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!