味のある演技に定評のあった俳優・藤岡琢也さんは、
無名の頃、知人を介して森繁久弥さんに会ったことがあります。
「記念写真を」と知人に促された藤岡さんは、
尊敬する大先輩を前にひどく緊張していました。
そこに同席していた作家の向田邦子さんが後年、
藤岡さんにその時の記憶を確かめました。
すると「覚えていますとも」と2度答えました。
最初は大きくうなずいて。少し間があいて、
2度目は感慨無量といった感じだったといいます。
人には、その後の人生の糧となる
“忘れがたい思い出”があるものです。
今月、町内で行われた「貢献賞」の授賞式でのこと。
受賞した婦人の貢献歴65年の軌跡が紹介されました。
最初、先輩の婦人から人生の崇高さなど、
根幹を教わった思い出が披露されました。
婦人は当時の感動と決意のまま、貢献一筋に生きました。
現在、婦人は93歳。先輩は98歳。
声に張りのある2人は、
励まし合いながら意気軒高に100歳を目指します。
初心を貫き、歓喜と幸福の境涯を築き上げていく――
有名であれ無名であれ、“本物の人間”に備わる気高さを、
2人の婦人に教わりました。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!