トルストイは自伝小説『幼年時代』の中で、
魂を清め、高めるとともに、
この上ない喜びの源となった思い出をつづっています。
 
母から無限の愛情を受けた安らぎの日々、
純真に両親や友達の幸せを願った日々……。
 
 
そして、こう問い掛けます。
 
「わたしたちが幼年時代に持っていた、
あのすがすがしい無心な心持ち、愛の欲求、信仰の力、
こうしたものはまたいつか還ってくるのだろうか?」
「わたしに残されたのは、ほんとうに、
ただの思い出だけなのだろうか?」。
 
 
ある男性は高校卒業後、東京に就職して以来、
故郷の長野県を離れています。
 
今、実家に住む家族はいない。
 
ただ庭には一本の梅の木があります。
 
生前、母が残したものといいます。
 
男性は妻と毎年、梅の実を収穫するために帰省します。
 
 
生まれ育ったわが家を目に焼き付け、梅の木を仰いでは、
亡き母の面影を重ねる。

 
そして男性は
”一歩成長した姿で、また来年もここに来よう”
と決意するのだといいます。
 
梅の木は
“息子よ、私がいなくても、真っすぐに生き抜きなさい”
と励ます「母の愛情」でもあろう。
 
 
原点を持つ人は強い。
 
その原点を「ただの思い出」にせず、
前進の起点にできる人は、もっと強く生きられます。
 
 
 
 
 
 
 
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
 
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
 
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!