「大岡政談」に二人の女性が子を取り合う話があります。
“私がこの子の実母”と譲らない二人に大岡越前守は、
両者で挟んだ子の手を引っ張り合うように命じました。
痛さに子が泣きだすと、一人の女性が手を離しました。
大岡裁きは、痛がるわが子を哀れんでこそ実母と判断した、
という内容です。
だが“一時の痛みに子が泣こうが、
手を離さない親の愛情もあるのでは”という考え方もあるはず。
そう思ったのは、ある母娘が脳裏に浮かんだからです。
娘である女性は20年前、緑内障で左目の視力を失いました。
直後、母が病に倒れ、「余命1週間」と告げられました。
その後、奇跡的に回復した母は娘を毎日、
病院へ見舞いに来させました。
娘はかろうじて見える右目を頼りに、
往復2時間ほどの道を歩いて通いました。
母は半年も寿命を延ばし、天国に旅立ちました。
女性は語ります。
「これから先、私が一人でも強く生きていける力を、
母は命懸けで鍛えてくれました」と。
その後、女性の左目はわずかに視力が戻り、
現在、拡大鏡で本を熟読するのが楽しみだといいます。
あの時の母の“真の愛情”に感謝しながら。
「言葉のちから」を信じて明るく、元気に。
ウキウキ、ワクワク、過去への拘りを捨てましょう。
過去への拘りを捨てて、未来を見つめて前に進みましょう。
そして、新しい自分を発見し、充実の人生を歩みましょう。
大丈夫!大丈夫!