「お茶の魅力を次世代に語り継ごう」のコーナー♪
※京都山城地域伝統の名産品でありますお茶を、これからの次世代にも親しみを持って楽しんで頂ける様にお茶に纏わる魅力を惜しみなく紹介していくコーナーでございます!
京都 和束町にございます「お茶の上香園」さんにお伺い致しまして、お茶に纏わる興味深いお話しを沢山聴かせて頂きましたので、ご紹介してまいりたいと思います。
本日は「茶の色」と書いて「茶色」なのに、何故、茶の色本来の緑色ではないのか、このお話しをしてまいりたいと思います!
お茶は昔から健康に良い、つまり「妙薬」としても伝えられてまして、今から約800年以上前に栄西さんという臨済宗のお坊さんがおられたんですけども、この栄西さんがお茶の実・種を中国から持ち帰って日本に広めて以来、体調が優れていない時にも炒(い)って飲まれていたんですね。
「炒る」の意味は火や熱で炙るというイメージですね。
この時に昔は、七輪の火でお茶の葉を炒って、それから土瓶(どびん)に炒ったお茶の葉を入れて→昔は茶器がなかったものですから土瓶(どびん)ですよ。
その上に熱いお湯を淹れると茶色=褐色・栗色ですね。この茶色が液体の色として、出てきた事からお茶の色は緑色ではなく、茶色になったとの事でございます。
「茶色」という言葉が出来た時に、少なくとも当時の庶民が飲んでいたお茶は「緑色」ではなく、「褐色」や「栗色」とも呼ばれる「茶色」だったという事ですね。
だから結論としては「茶色の色は、やっぱりお茶の色から来てる」という事でございます!
では現代のお茶の色はなぜ緑色なのか、こちらが現代のお茶の製法に関係してくるお話しでございまして、元々はお茶の葉の色って緑色じゃないですか。葉を摘んだ時は。
これは葉に含まれる葉緑体・つまりクロロフィルの色でございまして、このクロロフィル、そのまま放っておくと葉に含まれる酸化酵素の働きで、酸化してしまって、葉の色が変色してしまうんですね。
そこでお茶を製造する時はまず蒸気で蒸して、あるいは 炒るとしても釜で炒ったりする→釜で炒ると外の空気に触れる事がないので、お茶の葉の酸化酵素の働きを止める事が出来るんですね。
現代のお茶の製造はこの工程を含めて行うので、緑のお茶が出来上がる という事でございます!
ちなみに紅茶はわざとお茶の葉を酸化させて、葉を茶色にしてから製造するので、赤茶色の紅茶になるんですね。
紅茶も元のお茶の葉は煎茶・緑茶・玉露などの葉と一緒で、製造の工程が違うという事でございます。
※日本で飲む紅茶はほぼ輸入品
という事で、茶色といえば褐色・栗色・あるいは土の色を想像される方がほとんどだと思いますが、この話題の結論としては
「昔の方が お茶の葉の酸化酵素の働きに気づかずに飲んでいた茶色(褐色・栗色)のお茶の色だった」という事ございます。
お茶が日本に伝わった頃の「昔のお茶の色」と覚えておきましょう♪
という事で、本日は京都 和束「お茶の上香園」さんによる、お茶に関する豆知識のお話しでした♪
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