みつるも学校に慣れ、
友達も増えてくると登校中に皆に会うのが楽しくなって来ました。
「おはよう~」
「おはよう~」
先輩を見かけると、
「おはようございま~す」
「あら、おはよう~」
美人先輩に挨拶返されると嬉しくてたまらないみつるでした。
学校へ行く道は、
旧道から行くと近道になり、
歩いていく人はそのほとんどが近道を通りますが当時はまだ舗装道路ではなく砂利道でした。
しかし、
自転車で登校していたみつるは、
なるべく舗装された新しい道で遠回りしていました。
ある日の朝、
長いトンネルを出ると直ぐに橋があり、
橋を渡っていると女の子が歩いていたので、調子に乗ったみつるは、
「おはよう。鞄を持っていってあげるよ」
と言って受けとると、
自転車を走らせながら鞄を前かごに入れようとしたそのときでした。
ドーン・・・・・・
えっ!?
気がつくとみつるは道路に横たわっていました。
何が何だか分からず起きて自転車を起こすと、
通りかかった友達が、
「おい、大丈夫か?」
と言いながら鞄を拾ってくれました。
そして、
当りを見回して気づいたのだが、
目の前に停まっていたミニバンに気づかずに、
その車の後ろにもろにぶつかったのでした。
車には傷もなく、
自分も少しだけ腕や手を擦りむいた程度だったのでそのまま学校へ行きました。
(調子にのるとこうなるよ(笑))
それからしばらく経ったある日の放課後、
教室後ろの黒板にアニメのニャロメという猫の絵を描いていると、
「あ、そこは違うよ。こうだよ」
と言いながら同級生のKH(女子)さんが横へ来てニャロメを描きはじめました。
二人でお互いの絵が違うと言い合いながら描いていると、
「あなたたち、何をしてるの。二人ともそこに座りなさい」
ついに担任のS先生(女性)に見つかり、
二人して黒板の下に正座させられました。
それにしても、
頭の良いKHさんが何故、
みつるの描くニャロメに文句をつけてきたのかは未だに分からず。
その時はまだ、
このみつるとKHの二人が将来、学校教育の仕事に関わることなど知るよしもなかった。
このKHさんは、
見た目は素敵で成績もよかったが、
けっこう気が強くて男勝りの女子だったことは、ちと、残念だったかな?(笑)
しかも彼女は、
自宅が最も学校に近いわりには、
いつも遅刻スレスレに飛び込んでくるのに対し、
みつるの集落の3人はかなり早めに学校に着いていました。
みつるのとんでもない学校生活はまだまだ続きます。
ーーーーーーーーーー 続く ーーーーーーーーーー