4年生、5年生と、

学校を休みがちな、

みつるでしたが、

5年生の秋に風邪だと思っていたのが、

じつは、小児喘息だと言われ再び入院。

おばあちゃん(父方)が喘息で入院していた、

隣村の病院へ入院することになりました。

二階の裏側の部屋で、

窓から外を見ると住宅地になっていました。

ある日ふと、

窓の下の住宅を見ると、

小学生らしき男の子が庭で一人遊んでいましたが、

時々こちらを見ていました。

翌日も、

その翌日も。

そのうちに、

その男の子に手招きすると、

男の子は僕のところへやって来ました。

小学3年生だったかな?

直ぐに友達になり、

学校から帰ってくると、

オモチャを持って遊びに来ました。

その男の子のお父さんは、

村の駐在所に勤める警察官でした。

やがて冬になり、

雪が降ると、

男の子は家の庭に小さな雪だるまを作って見せてくれました。

男の子が遊びにきて、

遅くまで、みつるのところにいると、

窓の外からお母さんの呼ぶ声が聞こえ、

男の子は帰って行きました。

その様子を見ると、

家のことが気になり、

弟や両親のことが恋しくなり、

無性に家に帰りたいと思うみつるでした。

それでも夜中になると喘息の発作が起きて、

喉からヒュー、ヒューと音がして呼吸が苦しくなります。

そして夜中に看護婦さんに、

点滴をしてもらうと落ち着き、眠れるようになります。

その繰返しの中、

病院で年を越すことになりました。

時々母が病院に来てくれますが、

入院生活も長くなると、

学校の友達にも会いたいと思うようになりました。

やがて春になり、

暖かくなる頃にやっと退院出来ました。

それでも時々、

深夜になると発作が出て、

なかなか横になれず、

布団を丸めて寄り掛かり、

朝までゼー、ゼーと苦しい中で夜を明かすこともありました。

ーーーーーーーーー 続く ーーーーーーーーー