家庭教師をしていた頃の事ですが、

仕事が終わっての帰り道、

余りにも疲れていたので杉林の中にあった小屋の近くに車を停めて休んでいた時の事です。

しばらくすると、

バキッ、バキバキバキッ・・・

何かが枯れ木などを踏みながら近づいて来るのを感じました。

音のする方を眺めていると、

一頭のイノシシが目の前の小屋に向かって歩いて来るのが見えました。

そのまま眺めていると、

小屋の横に着いたイノシシは、壁に寄り添うようにそのまま横になって寝ました。

それから約10分くらい見ていましたが、

いっこうに動く気配が無いので、

そっと車を降りてイノシシの目の前に行きましたが、

それでも、イノシシは起きません。

そこでつい、

「パシッ」っと、

イノシシの横腹を叩きました。

すると突然イノシシが、

予想外の早さで飛び起きると、

僕の顔をじっと見ましたが、

次の瞬間イノシシは、

クルリと向きを変え走り去りました。

イノシシも驚いたでしょうけど、

僕も驚きましたね。

あんなデカイ体なのに、

素早い動きには、声を出す隙もありませんでした。

あのときの様子は今でも忘れませんが、

カメラがあっても写真が撮れていたかな?

でも、写真でも残っていたら迫力あったでしょうね。

  残念・・・ヽ(;´ω`)ノ