子どもさんの進学する高校を、
あなたは何を基準に選びますか?
例えば、
・東京大学など有名な難関大学へ何人進学したかという進学率から選ぶ。
・塾や学校からのアドバイスで選ぶ。
・成績も良くないので仕方なく、行ける範囲の高校にする。
等々様々な選択肢があるでしょう。
何れにせよ、これが正解というものはありませんが、正しいというのもありません。
でも、
知っておいていただきたいことが幾つかあります。
先ずは進学率で選ぶ場合すが、
例えば A という高校から東京大学へ10人が合格したとします。
しかしそれは、Aという高校だから行けたのでしょうか?
仮に10人のうち7名が、B という進学塾に通っていたとします。
するとその7名は、Bという塾からの進学率ともなるので、
この場合、A 高校の指導力なのか、B 塾の指導力なのか分かりませんね。
実は昔、このような事が実際にありました。
僕がお世話になっていた塾の事ですが、生徒のなかには、M中学校の生徒もいましたが、
当時 M 中学校は日教組独自の教育体制で、独特の授業を行っていました。
ところが、学校全体の学力低下が目立ち、卒業生数百名のうち地域の進学校へ合格できたのは僅か20名でした。
その20名のうち18名が、僕のお世話になっていた塾の卒業生でした。
しかも、
その18名の中には、M 中学校の朝礼で、僕と塾長の名前を出し、
「あの塾へは行くな」
と言った教師の姪子さんもいました。
この、話を生徒たちから聞いて皆で大笑いしたものです。
次に偏差値から選ぶ場合ですが、
偏差値も生徒の努力で変動することは皆さんもご存知の事と思いますが、
地方ではまだ、偏差値よりも点数を気にする方もいらっしゃるようですね。
簡単に言いますと、
点数が前回よりも下がったとしても、その時の偏差値が前回よりも上がっていれば、力がついたと言えるでしょう。
またその反対に、
点数が前回よりも上がったとしても、偏差値が前回よりも下がっていれば力が落ちていることになりますね。
このように、偏差値は実力や、状況の変化を見るのに必要なものです。
ところが、皆さんもよくご存知のように昔、
公立中学校の進路指導担当の教師による、無責任な偏差値の使い方が問題となり、
公立中学校では偏差値が使われなくなりましたね。
そもそも高校の選択は、
子どもさん本人が選ぶべきであって、親や教師はその、実現に向けて手助けをする事です。
ですが、大半の場合、
親や教師が決めていますね、これが後々に、時として問題や事件の引き金となるのです。
何事も子どもさんの事を第一に考えて、高校を選びましょう。
と、
書くと、
「みんな子どもの事を、第一に考えて選んでますよ」
と言う怒号が聞こえて来そうですが、じつはその大半は、親の勝手な思い込みが多いのです。
もう少し謙虚な心で子どもさんを見守って欲しいですね。
高校進学も子育て一つでうまく行きます。
学力強化は、何も机の上だけではありません、もっと賢く手助けしましょう。
子どもさんの本当の学力は、20分以上話せば見えてきます。点数よりも実力をつけましょう。