
中学生、高校生、大学生の多くが疑問に思っている中に、
「入試に出ない教科は何故あるのかな?」
というのがあります。
以前にも書きましたが、
福岡のある大学生の質問に、
「高校入試は5教科しか無いのだから、音楽とか美術など他の勉強は必要ないんじゃないですか?」
というのがありました。
その時僕は、
「中学生までの教育が何故、義務教育になっているのか。それは、一人の人間として、将来社会で生きていくのに最も重要な基礎を作る為だよ。
だから無駄な教科は一つもない。音楽は、音感やリズムなどを訓練し育てるので、身体のリズムをはじめ生活リズムなど、生活の中のいろんな場面で活かされる。
また美術は、観察力や豊かな感性なども育てる。
そもそも、学校教育は入試やテストの為にあるのではないから、根本的に勉強の目的を間違ってるよね・・・」
などと、
教育の目的やその必要性について話すと、
その時初めて教育の大切さを理解できたようでした。
また、
小学校から高校までの教職員の合同研修会に参加した時でした。
中学校で数学を教えている男性教師に、
「教えている数学の目的は何ですか? 生活ではどのように関わってきますか?」
と尋ねると、
「難しい質問ですね。そう聞かれると、なんと答えて良いかわかりません」
と回答してきました。
実は、他にも数十名の先生に、それぞれの担当教科について尋ねましたが、やはり同じような回答ばかりでした。
もちろん全ての先生ではありませんが、
このように、
指導教科の正しい目的や生活での活用がよく理解できていないようです。
おそらく、
お父さん、お母さんも勉強についてよく解らないまま来たのではないでしょうか?
その事が様々な悲劇を生む要因の一つにもなっているのです。
それから、
勉強がなかなか理解出来ない子ども(児童生徒)に対して、
「お前は何でこんな事も分からんのか?」
などと言う親や教師がいますが、
これは禁句ですね。
何故なら、分からないから勉強するのです。
子どもの理解不足は、教える側の問題です。
今一度、勉強の在り方や目的について考えてみる必要があるのではないでしょうか?