「粒径12mmなのに小さい?」- 天然石ブレスレットと“測り方”の小話
天然石ブレスレットを販売していると、時々このようなお声をいただくことがあります。
「12mmと書いてあるのに小さい」
「測ったら11mm〜11.5mmしかありませんでした」
当店では、出荷前・返品後ともにノギスを使用し、複数粒を測定しています。
それでも誤解が生じる理由は、サイズ表記の考え方、測定方法、そして人の基準(思い込み)にあります。
1. 「12mm」という表記の正体
天然石ビーズは工業製品ではありません。
製造ロットや研磨工程の違いにより、同じサイズ表記でも実際の粒径には幅があります。
「12mm」という表記は、厳密に12.00mmだけを指すものではなく、一定のサイズ帯を意味します。
2. 実測値の違い(写真①・②・③)
今回の説明用として、次の2粒を用意しました。
- 直径 11.57mm のビーズ
- 直径 12.49mm のビーズ
数値上の差は約0.9mmですが、実物を並べると見た目にもはっきり違いが分かります。
写真①:2粒の比較
写真②:11.57mm(ノギス測定)
写真③:12.49mm(ノギス測定)



3. 「思い込み」が生むサイズ感のズレ
サイズに関する誤解で非常に多いのが、最初に触れたサイズが基準になってしまうケースです。
- A店で「12mmブレスレット」を購入(実測 12.49mm)
- そのサイズを「12mm」と認識
- B店で「12mmブレスレット」を購入(実測 11.57mm)
どちらも「12mm表記」の範囲ですが、
基準が12.49mmになっているため、11.57mmは極端に小さく感じます。
「11mmくらいしかない」
「12mmとは思えない」
これは誤表示ではなく、基準のズレによる錯覚です。
4. 測定器による違い(写真④・⑤・⑥)
「測った」と言っても、使用する測定器によって結果の見え方は大きく異なります。
写真④:測定器の比較(簡易ノギス・アナログノギス・デジタルノギス・定規)

特に樹脂製の簡易ノギスでは、
角度・測定位置・力加減により、0.5mm以上の差が出ることもあります。
写真⑤:樹脂製簡易ノギスでの測定例
写真⑥:アナログノギスでの測定例


5. ノギスの読み方の落とし穴(写真⑦)
アナログノギスは、
本尺目盛とバーニヤ目盛を合算して読み取る測定器です。
読み方を知らないと、
「12mmしかない」と誤解してしまうことがあります。
写真⑦:ノギスの読み取り例(12mm+0.5mm=12.5mm)

6. なぜ定規測定はズレやすいのか
- 人の思い込みが反映されやすい
- 見る角度によって大きさの印象が変わる
- 視差・影・反射の影響を受けやすい
- 球体は測定位置が一定になりにくい
その結果、実際には12.49mmのビーズであっても、
肉眼では11mm程度に見えたり、14mmほどに感じられることもあります。
定規でおおよその直径を確認する場合は、
真上に近い位置から写真を撮影し、
ビーズの外周に合わせて線を引くことで、
目視よりは実寸に近い判断が可能になります。
ただし、この方法でも正確な測定には限界があり、
あくまで「目安」として捉えていただく必要があります。
9. まとめ
- 「12mm表記」にはサイズ帯がある
- 11.57mmも12.49mmも、一般的には12mm扱いの範囲
- 基準のズレが「小さい・大きい」の印象を生む
- 定規測定は誤差が出やすい
- 当店は実測に基づいて検品している
天然石の特性をご理解いただいたうえで、
お選びいただけましたら幸いです。
※本記事の写真は説明用の一例です。
ロットや個体により数値・見え方には差があります。



































































