ターコイズ


ターコイズの歴史

アメリカで産出されるトルコ石は、ネイティブアメリカンの先住民にとって非常に重要な宝石と位置づけられ長い年月に渡り採掘されてきました。
南西部全体では200を超える先史時代の鉱山が発見されており、そのうちのいくつかは、紀元前300年という早い時期から採掘され多くの先住民の神話や伝説にもトルコ石が登場します。
ネイティブアメリカンの呪術師はトルコ石なしで職務を適切に遂行できないと断じており、実際に何らかの形でトルコ石が公式に使用されない儀式、祭り、宗教的儀式はほとんどありませんでした。
18世紀から19世紀にかけては、部族が独自のスタイルとジュエリー製作法を開発し始めると、南西ネイティブアメリカンのジュエリーに最もよく使われる石はトルコ石となりました。
トルコ石は紀元前から注目されていたため今後もネイティブ アメリカンの文化と伝統の象徴であり続け美しくユニークなジュエリーとして展示され保存されることは間違いありません。

アメリカ キングマン ターコイズ

キングマン ターコイズ鉱山は、アリゾナ州キングマン近郊にあります。
他の多くのターコイズ鉱山と同様に1800年代後半にジェームズ ハースによって再発見されたときに銅の採掘事業として始まりました。
キングマン ターコイズは1950年代から1970年代にかけて人気を博しその鮮やかなブルーはアメリカン・ターコイズの典型的な外観となりました。
キングマンにはさまざまな青緑色の色合いがありますが、高品質のキングマン ターコイズは、密で暗いクモの巣状のマトリックスとわずかな黄鉄鉱を含む深い青色で知られています。
キングマン鉱山は現在も営業しており美しいターコイズを大量に生産し続けています。

ターコイズの誕生と天然ターコイズの色変化

トルコ石は二次鉱物に分類され、砕けた火成岩に細かい粒の鉱脈や深く変質した岩石に不規則な空洞の中で形成されます。
通常は褐鉄鉱・カオリナイト・石英・玉髄または絹雲母の中にトルコ石が含まれます。

・トルコ石は既存の鉱物の風化と酸化の過程で岩盤の隙間から浸透し、通常は酸性の表層水が下降することによって堆積します。
・トルコ石の形成は乾燥した砂漠気候でのみ起こり、通常は地表近くで見つかります。
・トルコ石の色はオフホワイトからダークブルーまで幅広く他の鉱物含有量に応じて、青と緑の色合いが数百種類にものぼります。
・銅の含有量が多いほど「青」のトルコ石になり、亜鉛含有量が多いほど「緑」のトルコ石になります。

トルコ石をジュエリーとして使用すると、この宝石は着用者の皮膚から汗や皮脂を吸収し色が徐々に変化していきます。
また、天然トルコ石は多孔質の為、色の変色・退色、乾燥による割れ・ヒビ・クラック等が入る可能性もあるので日々のお手入れが重要です。

 

ターコイズ


ターコイズの含浸処理方法(スタビライズド・ターコイズ又は安定化ターコイズとも呼ばれます)

採掘されたほとんどのトルコ石は、さまざまな品質のものがあり硬度・色・採掘場所によって価格が決定されていきます。
高品質なトルコ石は結晶密度が高いので含浸処理(耐久性の向上)等は必要ありませんがこのようなトルコ石はほとんど見つからなくなりました。
現在採掘されるトルコ石は結晶密度が比較的低く天然の状態でカットすると欠け・割れ・崩れる可能性が高く実用性に欠ける原石が多く存在します。
また、上記のような原石を上手くカットしたとしても最終段階の磨きで光沢を出しにくい等のトラブルがある為に現在では含浸処理が必要不可欠です。
このような含侵処理をしたトルコ石の事を「スタビライズド ターコイズ」又は「安定化ターコイズ」と呼ばれていますが耐久性が向上し変色も無くなる事が最大のメリットです。
含侵処理方法に関してはトルコ石を透明材の樹脂に浸け、「超」真空状態にしてトルコ石から気体を完全に取り除き結晶内部をスカスカの状態にして、今度は一気に気圧を解放する事で樹脂をトルコ石に強制的に含浸させます。
その後は先ほどとは逆に気圧を上げていき樹脂を完全にトルコ石に封じ込める処理方法で1950年代にアメリカ・アリゾナ州で初めて発明され今でも続いています。

ターコイズの含侵処理で有色を使用する場合

含侵処理に使われる樹脂の前提は「無色透明」で「耐久性の向上」と「色の退色」を防ぐために行われる必要不可欠な処理方法だと当店では考えています。
しかし、この「無色透明」の樹脂を「有色樹脂」(※例えば濃いブルーの樹脂)に変える事で本来トルコ石が持っていた色を人工的に「濃くする」事が可能です。
深いブルーのトルコ石は高額で取引きされるので「耐久性の向上」と「色の退色」プラス「高く売る」事を目的に考えた処理方法だと考えます。
トルコ石の見栄えを良く見せる処理方法がプラスされているので当店的には「有色樹脂」の使用は「問題あり」だと考えています。
「有色含浸処理」に付きましては「一般消費者」「販売業者」共にそれを見分ける事は不可能で鑑別機関に頼るしか方法はありません。
しかも「トルコ石」に限っては鑑別料金が上乗せされる事が多いのでこれも困った問題の一つとなっています。

ターコイズの偽物と練りターコイズ

トルコ石は「ハウライト」「マグネサイト」を染めてターコイズっぽくした「ハウライトターコイズ」や「マグネサイトターコイズ」がありますがこれらは全てフェイクです。
ハウライト・マグネサイトの基本色は白色で石の表面に不規則な黒色や褐色の縞目がありトルコ石と同じ多孔質なのが特徴です。
多孔質は色を付けやすいのでスカイブルーを着色処理・染色処理・含浸処理をすればトルコ石の偽物に変身します。
あとは、トルコ石の破片・欠片・粉末を樹脂と一緒に固めた「練りターコイズ」が存在します。
※こちらも色を強化する為にブルー色の樹脂を使い更に深いブルーに仕立てた練り物もあります。
ハウライト・マグネサイトは完全なフェイクですが練りターコイズは本物のターコイズを使用しているので偽物ではありませんが人工的に固めて作製しているので天然石とは言えないと考えます。

 

ターコイズ鑑別書


少し前ですがお客様よりお問い合わせがありました。

>>>貴社のターコイズ(アリゾナ産)のルースが綺麗で購入を検討しています。
ただ、ターコイズは高くてこのお値段(5500円〜8400円)は安すぎると思います。
この石は当然樹脂含浸など加工されていると思いますが、本物のトルコ石でしょうか?
染色はされていますか?
ご回答よろしくお願いします。<<<

「本物のトルコ石でしょうか?」の文言でお店に質問しても余り意味がありません。
例えば、100件のお店で同じ質問をしても全店舗「本物です」と答えるからです。
もし、摸造石を本物の天然石と偽って販売しいるお店があったとしても「これは偽物です」と自ら認める事はありえないからです。
当店としては宝石鑑別書がないので本物をお安く販売していたつもりでしたがこのようなお問い合わせに悲しくなりました。
偽物を掴まされるかもしれないとご心配であれば、以下の文言でお問合せをしてみて下さい。
「購入するのに不安なので別料金が掛かってもいいので、このトルコ石に宝石鑑別書を付けてもらう事は可能ですか」
もし、本当に摸造石を販売しているのであれば、鑑別書の発行は出来ない(摸造石と結果がでるため)ので鑑別依頼を断りますし、単に鑑別書は扱っていないとか、時間の都合等で断るお店も多いかと思います。
しかし、根気よくお店を探していると当店のように「鑑別依頼を承ります」と言うお店も必ずあるので、そのようなお店で購入するのが不安解消になるのではないかと考えています。
もちろん、鑑別書作成にはお金が掛かるので商品購入時に「やっぱり、鑑別書は必要ありません」と断ればOKです。
※ただし、お店が鑑別機関に依頼する前に鑑別書をキャンセルして下さい。
依頼後ではキャンセル出来なくなるのでご注意下さい。
重要な事は「鑑別依頼を引き受けると言う事実」 = 「お店が本物と確信している」
この事が最重要なので、実際には鑑別書を作成しなくても本物を扱う業者だと分かります。
そんなお店探しが大切かなと思ったりしています。

今回のお問い合わせに関して以下をお客様に回答しました。

>>>当店で販売していたトルコ石は全て本物ですし染色もされていないとディーラーからの情報で販売していましたが客観的な根拠(鑑別機関での鑑別)がないので一旦全て引き上げて宝石鑑別書を付けて再販する事に致しました。
トルコ石に関しては宝石鑑別書を付けて販売している業者様は少ないと思います。
昨日掲載しましたトルコ石のロットは宝石鑑別書を取っています。
鑑別書が付属しない商品はご希望であれば有料でお付け出来ますのでご検討下さい。
今回トルコ石をお安く販売していたにも関わらず今まで売れなかった理由(商品の価格が安い→偽物・染色)が分かった事に感謝致します。
ありがとうございました。<<<

今回お安く販売していたトルコ石は利益率を下げて良い物をお安く販売していたのが裏目に出たようです。
「安物は偽物・染色」
とは一概には言えないと思うのですが残念でした。
現在はトルコ石に宝石鑑別書と付けた結果、販売価格は高くなりましたが偽物でもなければ「染色」もされていません。
これは宝石鑑別書を見れば一目瞭然です。
「染色」や「着色」に関しては簡単に見分ける事が可能です。
これらはトルコ石に色素を塗っているのと同じなのでアセトン(除光液の原液)に1週間程浸けていればブルー色が取れるのでどなたでも見抜く事が可能です。
しかし、変色・退色する恐れがあるのでお薦めはできません。
また、トルコ石の場合は無処理と謳っている物でもワックス加工が施されている可能性が高くアセトンに浸ける事でワックスも完全に取れるのでアセトンのご使用は自己責任でお願いします。

 


当店で販売していたアメリカ キングマン ターコイズを鑑別しました。

鑑別結果

鉱物名 天然トルコ石

宝石名 トルコ石

Remarks(備考) 透明剤の含浸処理が行われています。

※「透明剤により含浸処理」は「着色処理」・「染色処理」のように青い色をトルコ石に塗って見た目をより美しく見せる為の処理ではなく、多孔質で硬度が低い(柔らかい)トルコ石に対し「透明剤」を含浸する事で硬度を補強し耐久性を上げ退色(色落ちや色の劣化)を抑える為に行われる重要な処理方法です。

本物のトルコ石で含浸処理は無色の透明材使用でした。
信頼できそうな店で公的な宝石鑑別書を用意できるトルコ石ほど安心な買い物は無いのでご検討下されば幸いです。

鑑別書付き アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 カボション ルース 12.843ct

鑑別書付き アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 カボション ルース 11.390ct

鑑別書付き アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 カボション ルース 9.145ct

鑑別書付き アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 カボション ルース 17.445ct

アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 ペンダントトップ 2.8g

アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 ペンダントトップ 3.4g

アメリカ アリゾナ キングマン ターコイズ トルコ石 カボション ルース 1.8g

宝石鑑別書が付属しないトルコ石に関しては別料金でお付けできますのでお気軽にお問い合せ下さい。
ただし、納品に2週間程掛かりますのでご了承下さい。

 

ターコイズブルーランタン
糸魚川翡翠


今まで当店ではヒスイはミャンマー産のみを扱ってきましたが今回(2024年05月)より初めて日本の国石「糸魚川翡翠」を取り扱う事に致しました。
糸魚川翡翠に関しては単色のヒスイは少なく多種の鉱物が混ざり合う為、、宝石鑑別書で「鉱物名:天然ジェダイト」との鑑別結果が出ない事が多いので糸魚川翡翠の取り扱いを当店では見送っていた次第です。
翡翠は岩石なので色々な鉱物が混じる可能性が高い事から純粋な「ひすい輝石」の含有量の多い少ないでジェダイトであるかどうかの鑑別がわれています。
「ヒスイ」の判断は鑑別機関により異なるので一概に何パーセント「ひすい輝石」が含有する事で翡翠となるかは分かりません。
その点ミャンマー産翡翠は鑑別すればほとんど「ジェダイト」と鑑別結果がでるので翡翠を扱う業者としては安心できる翡翠なのです。

 

糸魚川翡翠


あともう一つ糸魚川翡翠を今まで扱わなかった理由があります。
それは翡翠の産地を証明する事ができない点でしたが今回仕入れさせて頂いた糸魚川翡翠は石元(糸魚川翡翠を大量にストックしている)がハッキリしている「小滝物産店」さんからの糸魚川翡翠だったからです。
そのうえ、糸魚川翡翠ブレスレットでしたら「この糸魚川翡翠原石を加工してブレスレットを作成しました」の写真が入ったシリアル番号入り産地証明書が付属するのでこれは間違いなく糸魚川翡翠だと証明されているので取り扱う事に致しました。
この産地証明書こそ正に信頼できる証(あかし)ですがこの翡翠ブレスレットを鑑別依頼すると全く異なった回答結果が出ています。
それは糸魚川翡翠が他種の成分を多く含有している為に鉱物名・宝石名共に「ひすい」とは書けないとの連絡が鑑別機関より届きました。

 


今回鑑別依頼した糸魚川翡翠は薄いグリーン色にディープグリーンが多量に混ざり合う翡翠でしたのでこれが正に糸魚川翡翠だと考えていましたが宝石鑑別書を取得できないとは思ってもみませんでした。
逆に他種鉱物が少ない色合いの糸魚川翡翠であれば宝石鑑別書を取得する事が可能です。
今回はこの「小滝物産店」さん以外で個人で経営されている業者の方より糸魚川翡翠3点仕入れましたのでご紹介したいと思います。
糸魚川翡翠は糸魚川市を流れる「小滝川」と「姫川」の流域で産出され採掘は禁止されており市場に糸魚川翡翠が出回ることは非常に稀ですが「ヒスイ海岸」等の海で見つけた糸魚川翡翠は持ち帰りOKの為、趣味と実益を兼ねた多数のヒスイハンターで日々賑わっているとの事です。
海岸で採れる翡翠は翡翠に似た違う石がほとんどで専門業者に鑑別依頼しないとその石が本当に糸魚川翡翠なのか分かりません。
今回そんな海岸で採れた糸魚川翡翠を採取し、ご自身で研磨し販売しているお店からのお品が入荷しました。
インクルージョンありありの糸魚川翡翠であればパスしたのですがインクルージョンがほとんど無い美しい翡翠だったので鑑別依頼をして販売する事にしました。

 


鑑別結果

鉱物名 ジェイダイト

宝石名 ジェイダイト(ひすい)

Remarks(備考)
ワックス加工が行われています。

間違いの無いジェイダイト(ひすい)の結果が出ました。
着色・染色・含浸処理(透明剤・有色材)の一切ない無処理の翡翠でしたが最終的な仕上げでワックス加工が行われているようです。

 


鉱物名 ジェイダイト

宝石名 ジェイダイト(ひすい)

Remarks(備考)
ワックス加工が行われています。
他種成分の含有を認む。

上の写真は産地証明書付きの糸魚川翡翠勾玉で他種成分が含有するにも関わらずジェイダイトとの鑑別結果が出ました。
これで本物の翡翠である事が公的機関で証明され、産地証明書が付くのですから「ヒスイ」としては完璧です。
今回、産地証明書付き糸魚川翡翠ブレスレットをロット(数十本単位)で発注したのですが購入できたのは合計数本という状況でした。
(現在2本のみ販売しており近いうちに残りも販売致します)
もし本当に日本国石である糸魚川翡翠をご希望でしたら在庫限りとなる可能性もありますのでお早いうちのご購入をお薦めします。
と言いましても希少品は価格も高いのでこのまま当店では全く売れない第二の「ヌシ」となる可能性が高いかもしれません?!
また、勾玉に付きましてはステンレス製ボールチェーンが60センチ無料で付属しますのでペンダントトップとして届いた時からご使用頂けます。
ステンレスチェーンは温泉等に入らない限りサビの心配もほとんどなく糸魚川翡翠勾玉を首に付けっぱなしOKなのでご検討頂ければ幸いです。

糸魚川翡翠

 

 

アイリスクォーツ


先日ですが上の写真の商品をご購入されたお客様から☆☆☆☆☆(☆5満点)商品レビューが届きました。
お忙しい中、商品レビューをご記入して頂きまして誠にありがとうございました。
以下がレビュー内容です。
「天然?水晶なのかは疑問。合成水晶かな。まあ、画像通り綺麗なんで。」と書かれていましたので今回ロットの1つを鑑別依頼しました。

 

アイリスクォーツ鑑別書


鉱物名 天然クォーツ

宝石名 ロック・クリスタル

このアイリスクォーツ丸玉は「合成水晶」ではなく「天然クォーツ ロッククリスタル」との鑑別結果でした。
仕入れの段階で天然水晶とディーラーより聞いて確証していましたが公的機関での鑑別をしていなかったので今回依頼させて頂きました。

当店は本物の天然石・化石・隕石等をお客様にご提供出来るよう鑑別にこだわりを持って経営していますので「合成品」であれば「合成品」と記載して販売しています。
現在(2024年5月10日)当店の在庫に「合成水晶」はありませんが「合成シトリン」なら在庫があります。

AAAA 合成シトリン ブレスレット 7.9mm-8.2mm

AAAA 合成シトリン ブレスレット 9.6mm-10mm

商品情報ご覧下さい。
商品名には「合成シトリン」と明記し、説明文には「合成品の製造方法」まで記載して販売しています。
これはお客様が天然シトリンと間違って購入しない為に行っています。


詳しくはこちらのブログ「天然石の合成」をご覧下さい。

「天然水晶」と「合成水晶」のブログもあります。

水晶丸玉 鑑別書 11通 天然クォーツ 1通 合成クォーツ

水晶丸玉 顛末記 3通 人口ガラス 合成ロッククリスタル 天然クォーツ

その他の鑑別書ブログ

このレビューを書かれてたお客様は水晶の透明度が高くて美しいレインボーが入りそのうえ価格が880円(税込)なので「合成水晶」と感じられたと思っています。
この商品は当店の看板商品で、これを気に入って頂き当店のリピーターになってほしいとの思いがこもった商品なので皆様にお薦め致します。

透明度抜群 AAA アイリスクォーツ 丸玉 レインボークリスタル 880円(税込)
 
予言石


お客様からの商品レビューで以下のような投稿がありましたのでご紹介いたします。

>>>石にベッタリと明らかに、ペイントが施されていたのが真贋含めて凄く気になりました。<<<

その名前はプロフェシーストーン(予言石)と呼ばれサハラ砂漠で採掘される形が興味深い天然石です。
この石がペイントされているとのご指摘でした。
確かに見た目がブラックやブラウンを塗ったかのような色合いをしていますがこれが予言石の特徴なのです。
これを証明するため以下のようにご返事しました。

>>> ペイントされているように見えるかもしれませんがこれが天然の色なのです。
これを証明する方法があります。
除光液を持っていらっしゃったら予言石を除光液に浸けてください。
量が足りない場合は布に除光液を付けて拭いてみてください。
もし、ペイントされているのであれば簡単に色が落ちます。
先程、当店でも実験しましたので添付写真をご覧ください。
薬品はアセトンと言うネイルオフに使う原液を使用しました。
これに予言石を浸けましたが一切色落ちがないのでペイントされていない事が分かります。

当店は商品の鑑別に力を入れておりブログもやっています。
宝石鑑別書ブログが以下になります。

天然石の本物・偽物を見極める「鑑別書」

この中の「ラピスラズリ ディープブルーに盛ってます」をご覧ください。

アセトンにラピスを入れるとアセトンが真っ青になっているのが分かります。
着色や染色は除光液を使えば分かるので一度お試しください。
<<<

 

予言石とアセトン

 


 

このメールに対しお客様より「私が持っていたもう一つのプロフェシーと風貌が異なっていたこともあり不安を感じましたが納得しました。」とのご連絡あり安心しました。
予言石は一枚目の写真のような色合いもあれば↓下の写真のようなベタっと塗った感のある色合いの予言石もあります。

 

予言石


上記の写真見ると予言石にチラホラと他の鉱物が共生しているのがお分かりいただけるでしょうか。
もし、仮に色を塗っているのであればこの共生鉱物も同じ色になるはずですが実際には異なる色です。
これが予言石の色は天然色である証明となります。
鑑別機関に鑑別依頼も一つの方法ですが原石の鑑別は価格が高く「出来ません」と断られるケースも多々ありますので今回のようなケースの場合はお客様ご自身で除光液で色落ちするか試してみるのも一つの方法だと考えます。
※除光液に付けた天然石は必ずしっかりと水洗いして液を洗い流してください。
そのままにすると変色の原因になります。
また、透明材による含侵処理(そのほとんどがブレスレット用ビーズ)がなされている場合は透明剤が溶け色がくすむ可能性があるのでビーズはお避け下さい。

プロフェシーストーン 予言石

虹

 


雨上がりの空にかかる虹の美しさは心を奪われる物があります。
そんな虹が何時でも見ることが出来たなら、ひと時の安らぎを与えてくれるかもしれません。
虹は大気中の水滴が太陽光を反射・屈折することで発生する自然現象で、その美しさや神秘性から古来より多くの人々を魅了しています。
太陽光が雨上がりや霧、水しぶきなど当たるとその光は屈折や反射をし色々な波長に分かれ七色の虹が生まれます。
赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の色が美しいアーチ状に広がる様子は、まさに自然界の魔法のようです。
古代から多くの文化で虹は神秘的な力や幸運の象徴とされてきました。
虹を見ると、人々は希望や平和、調和などのポジティブなイメージを抱くことが多いです。
また、一方で虹はある神話や伝説の中で特別な役割を果たすこともあり、それぞれの文化において異なる解釈や意味づけがなされています。
虹を見ると、多くの人々が感動し、喜びを感じると同時に、自然の美しさや神秘性に対する敬意を示します。
子供たちは虹を見てワクワクしたり、夢中になったりすることがよくありますが、これは大人でも言える事ではないでしょうか。
私も小さい頃はひと時の綺麗な虹が無くなるまで見入ったものでした。
このように、虹は私たちの心に豊かな感情を呼び起こし、日常の中で幸せな瞬間を提供してくれます。
さらに文化や心理学の観点から見ても虹は人々に様々な意味や感情を与える重要な存在であると言えます。
私たちは常に自然の美しさや偉大さに感謝し、虹がもたらす希望・安らぎ・喜び(ワクワク感)を大切にするべきだと私は考えます。

 

アイリスクォーツ


アイリスクォーツ丸玉ペンダントトップのご紹介です。
水晶の中で、光の屈折により美しく輝く七色の虹が見えるものだけが、レインボー水晶・虹入り水晶・虹水晶と呼ばれ古来より珍重されてきました。
通常天然水晶が成長する過程で、地殻変動などによる地球の強力なエネルギーが加わることで発生するクラックが純粋な光を反射して虹色に輝くものをレインボー水晶(アイリスクォーツ)と呼びます。

 

アイリスクォーツ


今回はブラジル産アイリスクォーツ丸玉をペンダントトップに仕上げました。
丸玉は直径約17mmで虹が入ります。

価格は1個 税込み990円

楽天市場になりますが「アイリスクォーツペンダントトップ」の価格です。
当店の商品が安すぎて驚かれる事でしょう。
発送はランダムとなりレインボーの輝きに強弱ありますが必ず虹が含有するペンダントトップをお届けいたします。
赤字ギリギリのお値段なのでいつまでこの価格が維持できるか分かりませんが現在の在庫分は価格を維持しますのでご検討の程よろしくお願いします。
また、ペンダントトップではない純粋なアイリスクォーツ丸玉もございます。
こちらは直径が約22mm~23mmで税込価格880円とペンダントトップに負けじと低価格です。

 

アイリスクォーツ


と言いましても「何か怪しい」「偽物かも」等価格が安い事から疑われる方も多いでしょう。
当店は楽天市場で11年目を迎え「店舗総合評価点数」と「店舗レビュー」を読んで頂ければどんなお店か少し分かって頂けるかもしれません。
また、楽天市場5万店の中から約500店選ばれる月間優良ショップに2023年は7回受賞し2024年3月現在3回受賞しています。

 

月間優良ショップ

 

【※「月間優良ショップ」とは、お客様から高い評価をいただいている上位1%の店舗が選ばれる賞です】
評判が良いから100%安心だとは限りませんがお客様が購入するお店を選ぶ目安にはなるかと思っています。

 

アイリスクォーツ


ブログに関しましては宝石鑑別書を中心にのんびりと更新していますが今後も"True Stone"をよろしくお願い致します。

ブログ「True Stone 天然石の真実」

 

アイリスクォーツ

 

※今後は仕入れ価格や為替変動で価格が変更される可能性がございますが何卒ご了承の程よろしくお願い申し上げます。

 


リビアングラスはリビア砂漠で採れる天然ガラスで隕石の衝突により砂が溶融し固まってできたイエローのテクタイトです。
リビアングラス内は気泡以外にクリストバライトが内包する個体があり高温鉱物に付きリビアングラス内に残ったと考えられています。
このクリストバライトを人工的にリビアン内に生成する事は不可能と言われていますのでこれが内包する事は本物の証となります。
ただし、クリストバライトが内包するリビアンは少なく、内包していたとしても透明度が悪ければ全く確認できないので、できれば透明度が高く白くてまん丸のクリストバライトがたくさん内包するリビアンを購入される事をお薦め致します。
以下の写真は原石ですがシャンパンゴールドのリビアンに浮かぶクリストバライトは美しいです。

 

 

今回リビアングラスブレスレットが5本入荷しましたので鑑別依頼を致しました。
5本の内2本は全く問題が無かったのですが3本が「色素付着のビーズあり」と概要欄に書かれています。

 


日本彩珠宝石研究所に聞いてみると1mm以下の色素がビーズ表面に付着しているとの事でした。
その色素の写真を撮ってみたのが以下となります。

ブレスレット1本目

 

 

 


1mm以下のグリーンの色素が表面に4粒付着

ブレスレット2本目

 

 

 


1mm以下のグリーンの色素が表面に5粒付着

ブレスレット3本目

 


オレンジ色の色素がビーズ表面に1粒だけ付着

色素の正体は上記の写真で見てもらった通り貫通穴付近に付着したグリーンの色素と貫通穴近くに付着していたオレンジ色の色素でした。

「色素の付着」とは一体、何なのかを考えてみました。

ブレスレットのラウンドで色素の付着と言えば、オペロンゴムによる貫通穴への色移りが代表的です。
お問い合わせのトップに挙げられるのですが「ラピスラズリ(青い石)で青色のオペロンゴムを白色に変えたら青色が白色のゴムに移ったのでこのようなラピスラズリは着色されているのでは」等ですが、これは青いゴムの色が貫通穴に移った為にゴムを白色に交換したら元のゴムの青色がホワイトのゴムに付着したと言うのが結論です。

2つ目は「ビーズの通し穴に色素が付着!これは着色ビーズ?」です。
手作業で通し穴(貫通穴)を開ける時は丸玉(ラウンド)に目印を付けてダイヤモンドドリルで穴を開ける為、大きな目印では完成後も色素が残る状態となります。
上記のブログを読んで頂ければ詳しく理解して頂けるかと思います。

 

 

 


今回は「1mm以下の点の色素が天然ガラス表面に」と言う事はやはり穴を開ける際に付けた目印と言えそうです。
貫通穴付近にグリーンの色素が付いていた為このように結論付けましたがブレスレット3本目のオレンジ色の色素に関しては分かりませんが何らかが原因で付いた事になりそうです。

 


今回、なぜここまで深く掘り下げたと申しますと概要欄を見たお客様が勘違いされて、これは色を人工的に着色・染色した「偽物」のリビアングラスだと誤解される可能性が高いと判断したので書かせて頂きました。
「リビアングラス原石」の鑑別書では「色素の付着」が指摘される事は皆無ですがブレスレットのビーズとなると加工が必要な為に起こる人為的なヒューマンエラーで「見栄えを良くしよう」と言う目論見がある訳ではなく偶然起こった事だと考えられるので5本の内の他の2本のブレスレットは何の記載も無く問題ありませんでした。

 


ブレスレット用に加工した天然ガラス・天然石・隕石等は種々の工程から成り立っているので今回のような「色素の付着」が発見されました。
せっかくお客様に安心してご購入して頂きたく宝石鑑別書を付けたのですが逆にお客様に誤解を与える原因になるとは悲しい限りです。
このような鑑別結果はブレスレットを鑑別依頼すればよくある事なので宝石鑑別書を付けて販売しているお店が少ない原因の一つとなっています。
当店ではこれらを包み隠さずご説明しお客様にご納得して頂いていからご購入してほしいと言う思いでブログを通しSNSで発信しています。
リビアングラス原石の鑑別書であればあり得ない今回の「色素の付着」でしたが原石をラウンドに加工する過程で起こる可能性が高い事をお客様に知って頂けただけでも誤解の解明になったと考えています。
このような事例も多々ありますが"True Stone"はこれからも鑑別依頼をしていきますのでよろしくお願いいたします。

※以下のようなクリストバライトが内包するリビアングラス ブレスレット(原石も含めて)は内包しないブレスレットに比べ希少価値が非常に高いので出来ればこのようなリビアングラスの購入をお薦め致します。

 

 

エーゲ海

 

上の写真はギリシャ・サントリーニ島でエーゲ海に位置する美しい島で特徴的な景観は、白い壁と青い屋根の建物、そして深いブルーのエーゲ海で世界的に有名な場所です。
こんなエーゲ海をご覧頂きたくサントリーニ島の写真を掲載させて頂きました。

 

アクアマリンブレスレット


今回はエーゲ海の色に似たサンタマリア・アクアマリンに付いてのご紹介です。
色合いがエーゲ海の色そっくりなのです。
他のアクアマリンとは一線を画す程の違いを持っています。
それは色で深いブルー。
美しいとはこの事で、本当にこんな色のアクアマリンが存在するのかと思った程です。

 

アクアマリンブレスレット


サンタマリア・アクアマリン

Santa Maria de Itabira)

サンタマリア・アクアマリンはブラジル ミナス・ジェライス州 サンタ・マリア・デ・イタビラ鉱山で1950年代に発見され、その美しさからサンタマリア・アクアマリンと呼ばれていましたが今から約四十年前に枯渇しています。
サンタマリア・アクアマリンはその色味が素晴らしく透明感のある深いブルーが特徴で他のアクアマリンを寄せ付ける事のない美しさを持っていましたが、枯渇と共にサンタマリアは市場から消えていきます。
そんな折の1991年頃、サンタマリア・アクアマリンに匹敵する美しさを持つアクアマリンがモザンビークで発見されます。
このアクアマリンは透明度が高くインクルージョンが少なく、サンタマリア・アクアマリンだけがが持っていた深いブルーを持ち合わせている美しいアクアマリンでした。
現在ではその同じような品質・色等から産地は違いますが「サンタマリアブルー・アクアマリン」・「モザンビーク産 サンタマリア アクアマリン」・「サンタマリア アフリカーナ アクアマリン」・「サンタマリア アクアマリン」等で呼ばれています。
ただし、これは産地(ミナス・ジェライス州 サンタ・マリア・デ・イタビラ鉱山)を意味するのではなく、アクアマリンの持つ色味や品質を指して呼ばれいる事には注意が必要です。
現在ではブラジル ミナス・ジェライス州 サンタ・マリア・デ・イタビラ鉱山産 サンタマリア・アクアマリンは皆無と言ってよいと思います。
また、存在したとしても枯渇している鉱山から採掘される事も無くその産地を証明する手立てもありません。
上に掲載した2枚の写真はイタビラ鉱山産ではなくモザンビーク産サンタマリアアクアマリンブレスレットです。
今回、11本と少量ですが入荷があったのでその1本を鑑別依頼しました。

鉱物名 天然ベリル

宝石名 アクアマリン

宝石名が「アクアマリン」になるには「ブルー」の色が必修で薄いと鉱物名と同じベリルとなるので「色」が重要です。

 

鑑別書


処理は透明材の含浸処理が行われているだけでした。
透明剤を含浸する事で耐久性を高め、透明度を上げる効果があります。
アクアマリンは固い鉱物ですがブレスレットにすると貫通穴どうしが常時当たっている状態なので欠けや割れを防止する観点からも必修と考えています。
また、太古の水入りアクアマリンだと言う事も判明しました。

 

アクアマリン

 

アクアマリン

 

アクアマリン


当店で販売しているネパールガネッシュヒマール産アクアマリン・カンチェンジュンガ産アクアマリン・パキスタン スカルドゥ シガール産 アクアマリン等変わった産地もたくさん存在しますがサンタマリアのような色合いを有するアクアマリンとは今まで出会った事はありません。

サンタマリア・アクアマリンご購入の注意事項

・産地が「ブラジル ミナス・ジェライス州 サンタ・マリア・デ・イタビラ鉱山」となっている場合は上記に書きましたが注意が必要です。
※今から約40年前に枯渇している石が現在でも流通している事に疑問に感じます
尚、サンタマリア・アクアマリンは高額な石なので出来れば宝石鑑別書付きをご購入するのがベストだと考えます。

当店でご購入の際は有料になりますが鑑別書をお付けする事ができますのでお気軽にご相談下さい。

 

鑑別書


アクアマリンは水を意味する「アクア」と海を意味する「マリン」に由来します。
サンタマリア・アクアマリンは海の女神からの贈り物に相応しい美しい深いブルーが魅惑的な石です。
アクアマリンは「ベリル」と呼ばれる鉱物の一種で古代ローマでは安全な旅や航海を約束するお守りとして使用されていました。
3月の誕生石としても有名なので、もし1つアクアマリンをご購入するならばサンタマリアでいかがでしょうか。
きっとご満足頂ける事を信じています。

 

宝石鑑別書


今回はお客様が当店で購入されたラブラドライトをご要望で鑑別書がほしいとの依頼がありました。
ラブラドライトはラブラドール効果はブルー(暗いブルー色)・ゴールド・モルフォ蝶ブルー(鮮やかで明るいブルー)が美しい石です。
ラブラドライトの中で一番美しい色はモルフォ蝶ブルーです。
世界で最も美しい蝶と呼ばれる「モルフォ蝶」の写真を掲載しましたのでご覧ください。
また、実際のラブラドライトの写真も掲載していますので色を比べて下されば私が言っている事も少しは分かって頂けるかとも思います。

 

モルフォ蝶
 
ラブラドライト

 

こんな美しい色がラブラドライトで見る事ができます。
当店で扱うラブラドライトは発色が良くて美しく輝く個体が多く、それでいて価格がお安いのでお時間ございましたら一度ご訪問下さい。

 

宝石鑑別書


ラブラドライトは長石の仲間で鉱物名は「フェルドスパー」となります。
宝石名は「アンデシン/ラブラドライト」となっています。
アンデシンとラブラドライトは長石の中でも同じグループに属し、成分の割合が微妙に違うだけの中間種にあたる鉱物です。
成分分析をすればどちらになるかハッキリしますが非破壊検査では宝石名を「アンデシン/ラブラドライト」とAGLでは書くようです。
処理に関しては「透明剤の含浸処理が行われています」
これは耐久性の向上を目的とした処理方法で常時貫通穴が石と石で繋がれているブレスレットによく施工される処理です。
これをしないとゴムとゴムに繋がっている石同士が擦れあい石欠けの原因にもなります。
また、透明剤を含浸する事で内部クラックが埋まり透明度を上げる効果もあるので一石二鳥の処理方法だとも言えます。
着色・染色・有色含浸処理ではないのでご安心下さい。

 

レインボーグラスオーラ


今回ラブラドライトのラブラドレッセンスを人工的に再現した人工石をご紹介します。
その名前は「レインボーグラスオーラ ルナフラッシュ」です。
レインボーグラスオーラは内側にオーロラのフィルムを挟む事で色褪せることのない美しい輝きが続きます。 ビーズは透明度抜群スッキリしています。
価格がお安いのでご興味がございましたらラブラドライトとの重ね付けやラブラドレッセンスとの比較も良いかもしれません。
最後にレインボーグラスオーラとラブラドライトを比較した写真を載せておきます。

 

ラブラドライト比較

 

この「レインボーグラスオーラ ルナフラッシュ」の事を知らないお客様が多いと思いますが私自身が美しいと感じてご紹介させて頂きました。
「人口石」でも「天然石」でも良いなと思える物はご紹介させて頂きますのでこれからも"True Stone"をよろしくお願いいたします。

フェナカイト鑑別書

 

フェナカイトはパワーストーンとして人気があり、産出量自体がきわめて少なくコレクターであってもなかなか目にすることができない希少な鉱物で多くのニューエイジのクリスタル愛好家やコレクターにとって憧れの石とされています。


先日、知り合いの方よりフェナカイトの鑑別を依頼されました。
ここで簡単にフェナカイトのご説明をしたいと思います。

フェナカイト鑑別書

1. 宝石の特性

フェナカイトは希少な鉱物で、無色・ホワイト・黄色・ピンク等のカラーバリエーションがあり、ダイヤモンドと混同される程似ている特徴があります。
フェナカイトとダイヤモンドの違いは屈折率、複屈折、比重などの光学的・物理的特性で区別が可能です。
尚、モース硬度が10であるダイヤモンドに比べ、フェナカイトは硬度で劣りますが、その輝きと耐久性においてはダイヤモンドに匹敵するとされています。
その透明度やカットによって美しい輝きを放つフェナカイトは、コレクターにとって魅力的な宝石の一つとされています。

2.命名

フェナカイトは19世紀初頭にロシアで「ウラルダイヤモンド」として発見され、フィンランド系ロシア人の鉱物学者ニルス・グスタフ・ノルデンショルドによって1833年に正式に命名されました。
フェナカイトはギリシャ語の「騙す、欺く」を意味する言葉に由来し、水晶やトパーズに似た結晶を持つことが命名の理由です。

3. 宝石としての評価

フェナカイトは複屈折がほとんどないため、通常の宝石としてはあまり注目されていませんでしたが、1990年代以降、ニューエイジのクリスタル愛好者の間で注目を集めました。
フェナカイトは高い硬度と不明瞭な劈開を持っているので、宝石としてのジュエリーやパワーストーンとしてのブレスレット・ネックレス・ペンダントトップ等にも適しています。
フェナカイトは、単独で形成する事は珍しく他の鉱物と共生して発見されることが多い鉱物です。 
具体的にはセルシアン・アクアマリン・ベリル・マイカ・アシャモザイト・単斜長石・クケイト・フローライト・微斜長石・クリノクロア・白雲母・石英・スコレサイト等があります。
これらが共生するフェナカイトはパワーストーン系のブレスレット等に利用される事が多いです。

4. 数字や星座との関連

フェナカイトは双子座に関連づけられ、高い振動と精神的な成長をもたらすとされています。
数秘術では数字の9と関連し、知恵の頂点を象徴します。

5. ヒーリング

フェナカイトはクリスタルヒーリングにおいて強力な効果があり、肉体的、感情的、スピリチュアルな側面に利益をもたらすとされ霊的な癒しでは直感を高め、深いつながりをもたらすと信じられています。

6. 合成と処理方法

フェナカイトは合成可能(ダイヤモンド・ルビー・サファイア・エメラルド等も合成が可能)であり、照射処理により無色のフェナカイトを有色に変化させる事も可能です。
照射処理はフェナカイト以外にダイヤモンド(ルビー・サファイア・エメラルド)・石英・トパーズ等にも行われる事があり結晶構造を変化させる事により色を濃くしたり色を変える事ができます。

7. 産地

フェナカイトは世界中で産出し、ブラジル、スリランカ、マダガスカル、メキシコ、ジンバブエ、ザンビア、ノルウェー、ロシア、タンザニア、スイス、米国、ミャンマー等で発見されています。



日本彩珠宝石研究所 宝石鑑別書

鉱物名: 天然フェナカイト

宝石名: フェナカイト
透明剤の含浸処理が行われています。

摘要 産出状態を反映して、部分的にマイカ、クリノクロアが共生します。

フェナカイト鑑別書
 

このフェナカイトは透明材の含浸処理が行われ、マイカ、クリノクロアが共生するブレスレットである事が鑑別書から読み取れます。
本品は全く透明度が無いフェナカイトなので透明度を高める目的の含浸処理ではなくただ単に石と石が常にぶつかる貫通穴周りに適した処理方法だと当店では考えています。
パワーストーンとして利用されるフェナカイトは透明度が悪く共生鉱物の関係もあり綺麗な球体にならないビーズが多いですがそれでもフェナカイトは希少価値が高く粒径10mmもあれば200,000円以上はします。

フェナカイト鑑別書

こんな高額な特殊レアストーンですが鑑別書無しでの販売をされているお店もあるようです。
何をもってこのフェナカイト(ギリシャ語の「騙す、欺く」を意味する言葉)の石を購入するのか。
騙されるのがご自身にならない為にも鑑別書付きのフェナカイトのご購入をお薦め致します。
因みに海外通販でフェナカイトと称して販売される格安の石のほとんどが石英の可能性が非常に高いので購入される場合は注意が必要です。
このような石英が日本に流れ込みフェナカイトとして格安流通する事で本物のフェナカイトの希少性が薄れていくのは悲しい事です。

フェナカイト鑑別書

当店ではフェナカイトを在庫として置いておりませんが鑑別書を付けたフェナカイトブレスレットのお取り寄せが可能です。
在庫で無い分価格をお安く致しますのでお気軽にご相談下さいませ。

 

フェナカイト鑑別書

フェナカイト鑑別書

モリオン鑑別書
 

当店では最大の粒径を誇るモリオンブレスレット16mmを「腕回り20センチにして宝石鑑別書を取得してほしい」とお客様からご依頼がありました。
粒径16mmは本当に大きく、これで腕回りを20センチするとその迫力に圧倒される程の威圧感があります。
当店のモリオン16mmの通常の腕回りサイズは約162mmなので腕が太い方には合わないです。
それにモリオンに似た鉱物にオニキスやブラックトルマリンがあるのでサイズ調整後の宝石鑑別書が欲しいとの事でした。
16mmビーズを2粒追加でブレスレットを作成し鑑別依頼です。

 

モリオン鑑別書


カット形状 ラウンド ビーズ(15個)

寸法 最大玉径 16.35mm

重量 88.17g

ここで注目なのが重量で88.17gは重いの一言で腕時計の重さに匹敵するかと思います。

 

モリオン鑑別書


拡大検査で「針状インクルージョン」の存在が確認できました。
針状インクルージョンと言えばルチルや角閃石等が真っ先に思い浮かびますが鉱物名は何なのでしょうか。
石好きさんには気になる点ですが成分分析(破壊検査)をしない事にはその正体は分からないでしょうね。
因みに当店ではブラックテクタイトが非破壊検査では分からなかったので破壊検査(成分分析)をしてブラックテクタイトと判明した事実がありますが鑑別機関に預けた日数は約40日、価格はお高く、破壊したので粒の量が減っていました。

 

モリオン鑑別書


当店ではサイズ調整後の鑑別依頼も承っておりますのでご希望の方はお気軽にご相談下さい。
あと、宝石鑑別書依頼よりも多いお問い合わせが鑑別書付き商品のサイズ調整です。
以下がその代表格の鑑別書付き商品です。

日本彩珠宝石研究所による鑑別書付き 天空の秘境 チベット産 AAA モリオン ブレスレット 8mm

日本彩珠宝石研究所による鑑別書付き 天空の秘境 チベット産 AAA モリオン ブレスレット 10mm
 
日本彩珠宝石研究所による鑑別書付き 天空の秘境 チベット産 AAA モリオン ブレスレット 腕周り170mm 粒径12mm

  これらの腕回りを「小さくしてほしい」「大きくしてほしい」とのお問い合わせがたくさんありますが鑑別された商品に変更が加えられると宝石鑑別書は失効します。
その為、お客様にはその旨を説明しサイズ変更はお薦め出来ないと回答しています。
本来なら承りたい所ですが宝石鑑別書の裏面には以下のように書かれています。

 

モリオン鑑別書


第15条(鑑別書・レポートの失効)

鑑別書・レポートは、次の場合にはこれを無効とする。
(2)鑑別時の依頼品の形状に変更が加えられているとN.G.Lが認めたとき

N.G.Lが認めた時と書かれていますが、サイズ調整で粒数が変化した時点で宝石鑑別書の効力は無くなります。
※ただし、オペロンゴムが傷んだのでゴム交換した等(粒数を変えない)ではこれらには該当しないのでご心配なく!
巷で聞く噂話ですが「宝石鑑別書付き」と謳い、鑑別書のカラーコピーをお客様に送ると言う事があるようですが鑑別書のコピーは何の効力もありません。
宝石鑑別書は1つのブレスレット・1つの原石に付き一通発行されるのが原則で鑑別書のコピーは何の証明にもなっていませんし価値もありません。

同じ事を繰り返す宣伝になりますが当店ではブレスレットのサイズ調整後の宝石鑑別書も承っております。
※これを承ってくれるお店はほとんど聞かないので宣伝のつもりで書かせて頂きました。
例えばこのモリオン10mmのサイズを変更して鑑別書を取る事が可能となります。
ご自身の希望サイズで本物の証明が付くので安心感も満足感もアップ間違いなしです。

お金と時間が掛かりますが、これからの人生を一緒に過ごしていく相棒の様な石さんなので本物の証としてご依頼されるのもご一考かと思います。

 

モリオン原石