糸魚川翡翠


今まで当店ではヒスイはミャンマー産のみを扱ってきましたが今回(2024年05月)より初めて日本の国石「糸魚川翡翠」を取り扱う事に致しました。
糸魚川翡翠に関しては単色のヒスイは少なく多種の鉱物が混ざり合う為、、宝石鑑別書で「鉱物名:天然ジェダイト」との鑑別結果が出ない事が多いので糸魚川翡翠の取り扱いを当店では見送っていた次第です。
翡翠は岩石なので色々な鉱物が混じる可能性が高い事から純粋な「ひすい輝石」の含有量の多い少ないでジェダイトであるかどうかの鑑別がわれています。
「ヒスイ」の判断は鑑別機関により異なるので一概に何パーセント「ひすい輝石」が含有する事で翡翠となるかは分かりません。
その点ミャンマー産翡翠は鑑別すればほとんど「ジェダイト」と鑑別結果がでるので翡翠を扱う業者としては安心できる翡翠なのです。

 

糸魚川翡翠


あともう一つ糸魚川翡翠を今まで扱わなかった理由があります。
それは翡翠の産地を証明する事ができない点でしたが今回仕入れさせて頂いた糸魚川翡翠は石元(糸魚川翡翠を大量にストックしている)がハッキリしている「小滝物産店」さんからの糸魚川翡翠だったからです。
そのうえ、糸魚川翡翠ブレスレットでしたら「この糸魚川翡翠原石を加工してブレスレットを作成しました」の写真が入ったシリアル番号入り産地証明書が付属するのでこれは間違いなく糸魚川翡翠だと証明されているので取り扱う事に致しました。
この産地証明書こそ正に信頼できる証(あかし)ですがこの翡翠ブレスレットを鑑別依頼すると全く異なった回答結果が出ています。
それは糸魚川翡翠が他種の成分を多く含有している為に鉱物名・宝石名共に「ひすい」とは書けないとの連絡が鑑別機関より届きました。

 


今回鑑別依頼した糸魚川翡翠は薄いグリーン色にディープグリーンが多量に混ざり合う翡翠でしたのでこれが正に糸魚川翡翠だと考えていましたが宝石鑑別書を取得できないとは思ってもみませんでした。
逆に他種鉱物が少ない色合いの糸魚川翡翠であれば宝石鑑別書を取得する事が可能です。
今回はこの「小滝物産店」さん以外で個人で経営されている業者の方より糸魚川翡翠3点仕入れましたのでご紹介したいと思います。
糸魚川翡翠は糸魚川市を流れる「小滝川」と「姫川」の流域で産出され採掘は禁止されており市場に糸魚川翡翠が出回ることは非常に稀ですが「ヒスイ海岸」等の海で見つけた糸魚川翡翠は持ち帰りOKの為、趣味と実益を兼ねた多数のヒスイハンターで日々賑わっているとの事です。
海岸で採れる翡翠は翡翠に似た違う石がほとんどで専門業者に鑑別依頼しないとその石が本当に糸魚川翡翠なのか分かりません。
今回そんな海岸で採れた糸魚川翡翠を採取し、ご自身で研磨し販売しているお店からのお品が入荷しました。
インクルージョンありありの糸魚川翡翠であればパスしたのですがインクルージョンがほとんど無い美しい翡翠だったので鑑別依頼をして販売する事にしました。

 


鑑別結果

鉱物名 ジェイダイト

宝石名 ジェイダイト(ひすい)

Remarks(備考)
ワックス加工が行われています。

間違いの無いジェイダイト(ひすい)の結果が出ました。
着色・染色・含浸処理(透明剤・有色材)の一切ない無処理の翡翠でしたが最終的な仕上げでワックス加工が行われているようです。

 


鉱物名 ジェイダイト

宝石名 ジェイダイト(ひすい)

Remarks(備考)
ワックス加工が行われています。
他種成分の含有を認む。

上の写真は産地証明書付きの糸魚川翡翠勾玉で他種成分が含有するにも関わらずジェイダイトとの鑑別結果が出ました。
これで本物の翡翠である事が公的機関で証明され、産地証明書が付くのですから「ヒスイ」としては完璧です。
今回、産地証明書付き糸魚川翡翠ブレスレットをロット(数十本単位)で発注したのですが購入できたのは合計数本という状況でした。
(現在2本のみ販売しており近いうちに残りも販売致します)
もし本当に日本国石である糸魚川翡翠をご希望でしたら在庫限りとなる可能性もありますのでお早いうちのご購入をお薦めします。
と言いましても希少品は価格も高いのでこのまま当店では全く売れない第二の「ヌシ」となる可能性が高いかもしれません?!
また、勾玉に付きましてはステンレス製ボールチェーンが60センチ無料で付属しますのでペンダントトップとして届いた時からご使用頂けます。
ステンレスチェーンは温泉等に入らない限りサビの心配もほとんどなく糸魚川翡翠勾玉を首に付けっぱなしOKなのでご検討頂ければ幸いです。

糸魚川翡翠