「仁に優れば弱くなる、義に優れば固くなる、礼に優ればへつらい、智に優れば嘘をつく、信に優れば損をする」これは、2代将軍徳川秀忠が副将軍を自認する政宗に「治世とは」と聞いた返答。この返答の前に政宗「上様にには隠し子が居る、自分にも身に覚えがある。治世とは表と裏があり、世の中を素直に見るのでは無く、へそ曲がりで見るべきだ」これには居合わせた秀忠側近は驚いた。秀忠は外様大名に厳しく歴代将軍の中でも最も多く大名家を潰してきた。政宗もこの直前に謀反の嫌疑で仙台出兵寸前まで追い込まれていた。しかし家康「外様でも伊達と島津を粗略に扱うな」遺訓から逆に秀忠養女を政宗嫡男の嫁にすると言う、飴をしゃぶらせ江戸に伺候させた時だったからだ。ここで秀忠の機嫌を損なえば大事になる、と感じたからだ。しかしそこは流石の胆力政宗。耳の痛い諫言と酒井や本多などの譜代ばかり優遇すれば黙っていないぞ!と言う脅しでもあった。家康の苦労を見て来た秀忠は直ぐに察し、「外様憎し!」を改める方向に向かい、政宗を生涯頼りとした。「仁義礼智信」はその場に居た秀忠側近が言った言葉に、物言いを付けたこれも政宗の叡智と反骨心であろう。 #べらぼう #大河ドラマ