成人の日の昨日は、
レイビレッジで『教育』に関するイベントに参加しました。
その学校は一般的に、
『サドベリースクール』や、
『デモクラシックスクール』と呼ばれています。
デモクラティックスクールとは、
大人と子どもが対等な立場で学び、
運営する学校の総称です。
1968年に設立されたアメリカ・マサチューセッツ州のサドベリーバレースクールが先駆けとなっています。
デモクラティックスクールでは、
「本来人間には自ら学ぶ力がそなわっている」という理念のもと、
周囲の大人が「教える」ことなく、
子ども自身が持つ個性を最大限活かし、
誰かに与えられるのではなく、自分自身の力で学び育つ新たな教育の在り方を実践しています。
ぼくは数年前に『沖縄サドベリースクール』に見学に行っていたので、
理念や概要は知っていたのですが、
じゃあ、
そこで育ったらどんな子になるの~?
というのが、
一番知りたい部分でした。
(そりゃ、みんなそうだろう。)
そもそも「教育」というのは、
良い悪いを抜きにして、
親や学校の先生の「固定観念」を押し付ける行為です。
本来、「どっちの方が良い」という「正解」なんて無いこの世界で、
親や先生がこれまでに「習って来たこと」、
または「そう信じていること」、
それら固定化された『観念』を、
「右」でも「左」でも「どちらでも良い」と思ってる子供たちへ渡して行く儀式、
それが教育。
子供たちに、「片寄り」を付けて行く行為、
教育。
そう聞くと、「出来る限り片寄らせない」方がいいように思うかもしれないが、
まったく「片寄り」を付けない『教育』なんて不可能。
なぜなら、
片寄ってない場所に「意思」は生まれないから。
『貧乏』でも、『金持ち』でも、
どっちでもいいなー
と思ってる人の前に、
宝くじを置いても、
そこに「意思」は発生しないから、ただの紙切れ。
『右(金持ち)』に行っても、
『左(貧乏)』に行っても、
全く同じくらい「どうでもいい行為」だから、
そこに「意志」など発生しない。
そこで、
先に地球に降りて、歩いて来た「大人たち」が、
子供へ「片寄り」=「こっちの方が良いんだよ」を付けて行く。
それが子育てであり、教育。
赤よりも、青が好き。
そこに「意思」や「性格」が生まれる。
甘いのより、辛い方が。
そばより、うどんが。
長髪より、ショートが。
こうして数十年が経ち、
「あなた」という「片寄り」の集合体ができた。
そもそも「あなた」とは、片寄りの集合体のことなのだ。
そして、あなたへ「片寄り」を最初に付けてくれたのが、
親。
さて、サドベリースクールでは、
その学校の運営予算も、子供たち(メンバーと呼ぶそうです)が決め、
教師(スタッフと呼ぶそうです)を「雇うかどうか」すらも、
メンバー(子供たち)が決めるそうです。
所属する4才から高3まで全員が「同じ議決権」を持っており、
ミーティングで「子供たちだけで」決めて行く。
いや、だから、
そこで育ったらどんな子になるの?
一番知りたかったその部分ですが、
昨日のレイビレッジでは、
十数年間ずっとサドベリースクールに通って、
今年の春に卒業する高校三年生の女性が講演会。
まず、彼女が最初に3分間くらいした自己紹介で、
「え?あなた18才ですか?」
という語彙力と、落ち着きと、物怖じしない凛とした態度に、
大人たちビビる。
もう、この自己紹介を見ただけで、
子供をサドベリーに入れたら「こうなるのね」が判明。
昨日は、
サドベリースクールで育って来た「わたしの体験談」を教えてくれました。
学校の運営や、先生の給料も子供たちで決めるので、
大人はあくまでも「サポート」であり、
子供たちから助けて欲しいと言われるまでは、
ただ「見守るだけ」だそうです。
講演会の内容は、動画などが出て来たら(誰か撮影したかな?)また詳しく報告しますが、
「価値観を植え付けない」というサドベリースクールも、
『「価値観を植え付けない」という、価値観』を植えつけるので、
結局、人は成長する上で
必ず周囲からの「価値観」に影響されます。
「いいえ、うちは、なんにも子供に押し付けていないです」
も、
「押し付けない」という価値観をずっと親が押し付けているのです。
良い、悪い、はナシ。
全ての子は必ず「親の価値観」に影響される。
昨日は、成人の日だったので、
私たちにそうやって「片寄り」を与えてくれた親へ感謝のカノン瞑想。
「この片寄り=性格=私」だから。
私を造ってくれて、
私に「片寄り」を付けてくれて、ありがとうお母さん、
と、みんなで「成人式」をしました。
自分のこの「片寄り」にプライドを持ててこそ、
初めて「成人」=親からの独立だよね。
あなたが、ひねくれているのは、
ぜーんぶ、今日までの親の「愛」。
青い服が良いかな、赤い服が良いかな、
どっちがこの子にとって良いかな?
トンカツが良いかな?
カレー作ってあげようかな?
どっちが、この子にとって良いかな?
数十年間ずーっと、全ての行為において、
「どっちの方が、この子にとって良いかな?」と、
考え、悩み、決断し、
それによってあなたを「片寄らせ続けた」親。
「こっちが、この子にとって良いだろう」と、
ずーっとあなたを育てて来た。
だから、だから。
私のこの「ひねくれた性格」を愛して初めての、
成人式。
誰に何を言われようと、
私のこの性格の全てに、親の愛が詰まっているのだ。
ってことで↓昨日、成人した60人のオバちゃんたち(ほぼ全員50代)。
今日から、また新しい一週間。
自分の「片寄り」に感謝して過ごそう。
この片寄りの全てが、親の愛だ。
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↓今日は下の2つのボタンを押す祭、
「私を、片寄らせてくれてありがとう。」って言いながら↓ポチ↓ポチ
さとうみつろう
日本の作家・ミュージシャン。高校生の長男コクトウ君と、小6の長女ザラメちゃん、5才になった次女ミリンちゃんの3児のパパ。石垣島で生まれ中学は大分県、大学は北海道。社会を変えるためには「1人1人の意識の変革」が必要だと痛感し、大手エネルギー企業から独立。本の執筆や楽曲の発表を本格化し、初の著書がシリーズ累計30万部のメガヒットを記録。10代の若者を中心に多くの支持を集める。ところ…
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