先週、

京都で聴いた素敵な話し。


話してくれた人は76才で、

小学生の頃によくイタズラをしたそうだ。




お家元
「私たちの時代の先生はね、本気で怒っていたんですよ。

例えば、入り口のドアに黒板消しを挟んで、

ドアを開けたら先生の頭に黒板消しが落ちてくるという有名なイタズラがありますよね?

 

あれも何度もやったんです。


すると、先生はいつも引っかかる(笑)

 

チョークの白い粉で、頭と顔を真っ白に染めながら、

「何しとんじゃー!誰がやったんじゃー!」とドヤされた。

本気で怒っていた。




でも、後から分かったことがあるんです。


小学生の身長では気づかない高い位置に置かれたあの黒板消しも、

大人の身長では、真っ先に目に入る。

廊下を歩いてくる時点で、黒板消しがあることに気づく。



きっと、先生はいつも気づいていたんやな。

そして、「気づいていること」を気づかせないために

本気で怒ってくれた。


ちなみにな。

 

知っとるか?

あの黒板消しのイタズラって、

「頭に当てる」方が難しいんや。


もし普通にドアを開けるやろ、すると黒板消しが目の前にボトっと落ちるだけや。

 

そりゃそうやろ?

 

どうやっても、あんなん頭に当たらへんねん。

やからな。

きっと先生は、家で何度も練習したのだろう。

ドアを開けると同時に、急いで頭を突っ込み気味で入れて、

上手に頭に黒板消しを当てる方法を。




あ、そうや。

そういえば今思い返せば、その先生は
1度もあの白い粉をぬぐっていなかったなぁ。


怒鳴りながらも、怒鳴った後も、

1度も顔をぬぐわず、ずっとチョークの粉まみれのままで・・・、

 

真っ白い顔のままで授業をしてくれていた。

そんな教職者が、今日本にどのくらい居るんやろうか。」






子供たちに「気づいていること」を気づかせないために

本気で怒ってくれた。



 

なるほど。

 

一枚上手なのは、

「騙している側」ではなく、

「騙されている側」なのだ。



「勝った側」よりも、

「勝たせてあげた側」の方が、強いのだ。



世界には嫌なヤツも居るさ。

 

今日も、そしてこれからも、

きっと、誰かがあなたを騙すだろう。

でもその時には、思い出して欲しい。

 

「騙させてあげた」あなたが、ただただ凄いのである。




そしてね。

 

その「最上級の技」を、実はあなたはもう出来ている。

 

その「最上級の技」ってのは、

「私は、あいつを騙させてあげたのよ!」と感想を変える思考法ではなくて、

 

 

「私は、あいつを騙させてあげたのよ」と、自分ですら思えない、

要するに、ただ本気で騙されて、本気で悔しがり、本気で相手を憎む

 

それこそが、最上級の演技なのである。

 

自分すらも、「演技をしていた」と気づかない。

そう、それって要するに、

これまであなたの日常に起きた、あの全ての嫌な出来事が、

 

実は、そのままで良かったということになる。


わざわざ「新しい思考法で、過去を変えようよ~」とか、変なさとうさん家の、みつろうさんに教えられなくても。

 


 



あの日、あなたは本気でムカついたんでしょ?

 

本気で悔しかったんでしょ?

 

本気で騙されて、本気で相手を憎んでいるんでしょ?


じゃあ、あなたは最上級に出来ている。

相手に演技だって気づかせないくらいに、

本気でいま怒っているんだから。



 

あれは、泣いたんじゃない。

相手を「喜ばせて」あげたんだ。


あれは負けたんじゃない。

相手に勝たせてあげたのだ。

 

(相手に「私が勝った」と本気で思わせてあげるくらい迫真の演技=自分自身も演技とは気づかないくらい傷つき本気で悔しがること、ができていた。)



あの日、あなたは騙されたんじゃない。

騙させてあげたのだ。

 

 

 

あの日、あなたは損したんじゃない。

 

相手に得させてあげたのだ。




あなたがいま、本気で悔しい想いをしている人なら。

本気で泣いている人なら、

本気で苦しんでいる人なら、

本気で騙された人なら。

そして、誰よりも最悪な人生を送っているのなら。


それらが、それらこそが証拠となって、

あなたは誰よりも立派な人である。


少なくとも僕は、あなたをそういう目で見ています。

そういうイヤラシイ目で見てます(笑)





弱いあなたは、誰よりも強い。

どうしようもないあなたは、誰よりも賢く、

情けないあなたは、この街一番のヒーローだ。



そのままで、行ってらっしゃい。

どうしようもない、そのままで。

 

今日は金曜日。一週間、お疲れ様でした。




昨夜の、セカイムラ満月会の質問より。

 

 


 

 

 

 

 

 

 


今日は下の2つのボタンを押す祭、

「弱い人が一番強く、どうしようもない人生が一番立派」と言いながらポチ↓ポチ↓

 

 

応援人気ブログランキングへ   にほんブログ村 哲学・思想ブログへ感謝

↑いつもボタンクリ応援・口コミ応援ありがとうございます↑

 

▼この記事を書いた人 Writer's Info

さとうみつろう

日本の作家・ミュージシャン。中2の長男コクトウ君と、小4の長女ザラメちゃん、3才になった次女ミリンちゃんの3児のパパ。石垣島で生まれ中学は大分県、大学は北海道。社会を変えるためには「1人1人の意識の変革」が必要だと痛感し、大手エネルギー企業から独立。本の執筆や楽曲の発表を本格化し、初の著書がシリーズ累計30万部のメガヒットを記録。10代の若者を中心に多くの支持を集める。ところ…

詳しいプロフィール


この作者の記事をSNSでフォロー
everblog
   



 

 


 

⇒みつろうTV



 

 

 

ページいいねであなたのタイムラインにお届け↓